第2回
出席メール

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  1.  10月8日の授業に出席しました。

     今回の授業で、前回私が提出した出席メールを取り上げていただいてうれしく思うと同時に驚きました。普段から関心がある食料安全保障を軸に授業をするということなので、非常に楽しみにしております。

     今回の授業の感想としては、日本政府が意固地になって米を保護しようとしていることが再確認できてよかったです。先生の言う通り、もう少し柔軟な姿勢があってもいいと思います。

     それに、日本政府の農業保護政策にはいろいろと不可解な点があります。数年前に中国に対してセーフガードした際に、中国も日本に対してセーフガードを実施して、日中関係がこじれたことがありました。しかし、日本がセーフガードを実施して、その保護対象となった農産物は成果があったのでしょうか?政府は補助金をあげることぐらいしかしてないので、無意味に終わったように思われるのですが。どうでしょうか?




  2.  なぜそこまで国がコメにこだわるのか、他にも耕作されるべき作物があるのではないか?なぜもっと効果的な補助金の使い方ができないのか?また、大きな目標をもって始めた政策をよりよく改善していこうとはせずに、ただただ批判をする事に意味があるのか?

     今回の講義で官僚の無責任体制がどういったものか見えてきた気がしました。たしかに官僚の方からすれば現在の日本の農業を直にその目で確かめるのは困難なことかもしれません。しかしより多くの国民がこういった現状と問題を知り、それを世論に反映していくことができれば、官僚の姿勢もまた違ったものになるかもしれません。 これからの講義でも一国民として日本の農業のありのままを学ぶことも目標の一つにしたいと思いました。




  3.  講義を受けてから、しばらく講義内容について考えていました。これまでの自分を振り返ってみるに、里域保全自体の意義についてきちんと考察したことはなかった様に思います。
     山間地では元々経済的に農業の存続が厳しいことは明白な訳ですが、それでも、その土地ではこれまでそれなりには農業が成立してきたのも事実です。今日の流通システム及び農業経営の大規模化が小規模農業を圧迫している、ということなのでしょうか。もしそうだとして、経済的負担を税金で補うことで農業を守ろうとすることは、先進国としての日本の儲けが莫大だからできる贅沢に過ぎないわけです。

     経済のシステム自体に環境負荷の大小を金銭化して盛り込む等、全世界規模での対策がなされれば、効果が大きいかもしれません。ただ、何が環境に良いのか?という問いは永遠についてまわります。




  4.  先生の講義を拝聴しました。その中で先生は日本の食糧自給率の低さについて触れられていました。実は僕はあまりそのことを悲観していません。講義で日本への食糧供給が停止する可能性が挙げられていましたが、いづれもその発生の危険生が低い。または、起きても重大な影響を及ぼすとは考えにくいモノであるというのが実感です。また、山がちで平野が少なくその平野も多くは居住区とされるなど日本は農業には比較的向かないというのもあります。

     しかし、現状のままでよいと思っているわけではありません。あらゆる場合において国民を飢えさせない政策は不可欠です。食糧自給率もまだ十分に上げる余地がありますし、上げるべきです。ただ、この国際化の時代に食糧自給率に固執するのは時代を逆行しているようで腑に落ちないのです。




  5.  米の生産調整について、食料自給率が低い日本が農地を無駄にしていることは良い事 だとは思いません。米の自給率を高く保つことは日本の消費者にとって良い事です が、 生産調整をするぐらいならその分を小麦や大豆など自給率の低いものに充てたほうが 良いように思います。

     世界には食糧が足りず死んでいく人々がたくさんいますが、特に先進国で廃棄される 食糧を0とすれば世界中の人々にいきわたるだけの分があるらしいです。

     農地の無駄をなくす一番良い方法は米の価格を下げ自給率の低いものを政府の負担に より高くつくようにすればよいということですが、実際にその方向に進めば今まで米 を 作ってきた農家の人々の生活に打撃となりうるので今の政策を変えにくいということ もあるのでしょうか。




  6.  ぼくがこの授業に出席した理由は、この授業が専門科目と非常に近いと感じたからです。『食料自給率の低さの問題について自分の考えを書け』というレポートが専門で出るたびにぼくは地環工ということもあり『農業の機械化』とエネルギーの観点からは『太陽光発電』をその解決策として述べてきました。先日の授業を聞いてその解決には科学技術的なこと以外にも経済的なことも大切だということがわかりました。

    P.S.第一回の講義についてのメール送り忘れていました。あと黒板を少しつかってくれたらノートが取りやすいです。




  7.  自給率が、基準とするものによって異なることに強い驚きを感じました。しかも政府によって都合のいいように使い分けられていたとは。現代における諸問題だけでなく、自分の幼少期、誕生前に起こったことにも目を向け、一連の流れから物事を捉えていかなければならないと 感じさせられました。




  8.  第2回目の講義に出席しました。先生の政府批判、大好きです。




  9.  第二回の講義に出席しました。

     日本の食糧自給率についての講義、興味深く聞かせていただきました。 日本の自給率が他国に比べて圧倒的に低いことが問題になっているのは 知っていましたが、実際に他国との自給率の差を数字で突きつけられると 問題の深刻さを一層認識できた気がします。

     しかし、ここで僕の考えをひとつ。
    日本は第二次世界大戦の敗戦から50年間、工業を中心に大きな発展 をとげ、現在世界トップクラスの工業レベルを保っています。逆に、世界には まだまだ発展途上で貧しい国もたくさんあります。そのような国が工業を興 すことは資金面から考えても難しいと思います。やはり国の基礎となる農業 から育てていくのが、過去の歴史から見ても、妥当な線です。それにも かかわらず日本が農業政策に力を入れすぎるのはどうでしょうか。経済力 のある日本は、経済的にまだまだ弱い国の商品作物を積極的に輸入して いく(つまり、自給率を下げる)べきと思います。日本が自国の利益だけを 優先して、他国の発展を妨げるような時代は既に終わったと思うのは僕だ けではないと思います。世界一の経済大国となった今こそ、日本は他国の 発展のために農作物の輸入量を増やすべきです。

     もちろん、日本国内の農家を見捨てることはできないので、農家の人々が 生活していけるだけの援助はすべきです。が、日本の農家よりも生活に困 っている人々は世界にたくさんいます。

     よって、日本政府が現在40%とされている自給率を上げようという政策を 実行するのならば、その政策は間違いだといえると思います。

    僕の考えはこんなんですが、どうでしょうか?

     あと、これは(失礼ながら)はっきり文句になるのですが、、、 教官の講義は日本政府の農業政策に対する批判ばかりが目立ってしまい、 「じゃあどうすればいいのか」という建設的な意見が聞こえてこないので、講 義を聞いているうちに参ってしまいました。これはもしかして、教官自身の考え をあえて言わずに、学生に自分で問題の解決法を考えさせるための作戦な のかもしれない!とも思ってしまうのですが、どうなんですか??講義を聞いて いる間中、ストレスばかりが溜まるようでは、最後まで講義を聞きに来れる自 信がありません・・・。

     長々といたらない文章を書き連ねましたが、最後まで読んでくださってありがと うございました。これだけ気合入れて出席メール書いたので、第三回の講義も 聞きに行きます。




  10.  10月8日の授業は、自給率の低下の話が印象に残っています。

     先生は農水省のトップが農業の関係の知識がない事が1つの原因でもあると考えられていました。僕はその意見に賛成です。それに加えて、農業についてもう少し詳しく高校までに教えるべきだと思います。僕の高校までで学んだ記憶では、あんまり良いイメージがありません。(農業収入が少ない、手間がかかる、など)このような欠点はありますが良い点もあると思うので、それを含めたことを教えるべきだと思います。そうすることで農業への志望も増え、高齢化を抑えたり、技術の継承も行えるのではないかと思います。そして農水省は、農業の欠点を和らげるように真剣に取り組むべきだと思います。




  11.  10月8日の授業に出席しました。

     今回の授業では、農産物自給率やその問題に対する国の政策について講義をされましたが、改めて考えされることが大変多くありました。船の自給率を例にされていましたが、何を単位として比べるかによって値が変わってくることなどを利用したりして、国は都合の良いようにことを進めていき、本当の問題を直視しようとしない。これは農業だけでなく他のことについても当てはまると思います。そういう体質には腹立たしさを感じるばかりですがあきらめるのではなく、集団から離れた立場に立ってでも批判の立場で、正しいものは何なのか常に考えることの重要さを改めて感じました。




  12.  日本の食料自給率が40%という状況で、日本の政策でも打開できないひどい状況だということを改めて認識しました。今進んで農業をしようとする若者がおらず、農家の後継者が出てこず、農業従事者も少なくなっていることより、なかなか解決方法が見つかりません。

     この前の新聞で見ましたが、食料のほとんどを輸入に頼っている状況の中、BSE問題でアメリカの牛肉の輸入をストップしていたのに、それを再開しようとすることについて、世論は反対派が過半数を越えている状況でした。自給以前の問題ですが、安定した輸入もできないことを考えると、本当に食料問題の深刻さがわかりました。先生のいろいろな講義中の話を通じて、こういったことに対する自分のしっかりとした考えを形成したいと思います。




  13.  食料自給率にもいろいろな種類があることに驚きました。確かに見方によれば日本の自給率が70%あるといえますね。

     現在、国が言ってる自給率は供給熱量自給率とのことですが、なんか都合の良い自給率を選んでいる感じがします。

     この講義では農業政策の疑問点などが聴けてとても新鮮です。

     自給率低下の原因を柏先生はどう思っているのか次回楽しみにしています。




  14.  講義の本題とは外れますが、「食料」と「食糧」との漢字の使い分けをしている、という話を伺い、なるほどと考えさせられました。違う漢字」なのだから、違う意味を持つことは当然ですが、今まではあまり考えませんでした。毎日食べる食事に気を配ってない証拠と言えるでしょう。日本の食料自給率は本当に危機を迎えていると思います。もっと真剣に考えなければいけないと感じました。これからの講義も楽しみにしています。




  15.  二回目の授業を受けました。

     まず今回の授業で他の学生の出席メールを私達に公開して下さったことに驚き、そし てとても感謝しました。 というのも、他学部の人たちの考えに触れられる機会が今はほとんどないからです。

    二回生ともなると専門科目が増えて、似たような勉強しかできていないように感じて 実は少し退屈でした。
    だからこれからも楽しみにしています。

     授業内容で一番驚いたのは、食料自給率が多様であることです。
    わたしの知識が乏しいだけなのでしょうが、高校で地理を選択していたけれどもその ことを知りませんでした。

     先生が「農水省の意見が88年に急変した」とおっしゃったときには、また政治家は 嘘をついたのかとうんざりした気持ちになりました。ですがそうではなかったんです ね。 ただ、確かにこんな適当に対処しているように見える政治家たちに任せておくことは 何だか不安です。 もっと専門家の学者の方々と一緒になって、これからの農業や食料についての対策を ねってほしいと思いました。




  16.  10月8日の講義に出席 しました。  日本の食料自給率40%という話はテレビや新聞などでみかけます。日本での家庭の食事にはどれくらい輸入食材が含まれているのかなどのテーマで書かれていたのを思い出します。自給率を上げなければならないのは必至ですが、日本は工業国なので難しい問題です。やはり前回の講義で先生がおっしゃったように農水省などトップに立つ人は農業に関する知識や技術を持つべきでしょう。別に自給率を45%まで上げるなどと数字の目標をたてずに具体的な対策をたてるのが先決だと思います。




  17.  第2回目の環境形成基礎論の授業に出席しました。今回の話は、僕が今まで全く知らなかったことが多くて、たいへん驚きました。

       まず、食糧自給率が金額ベースであるか、熱量ベースであるか、などによって、かなり変わってくるということです。このため、食糧自給率が政策的意図を持ったものになってしまうのも納得できます。やはり、自給率も統一されたものでなければ、と思いました。

     また、「農業の多面的機能論」についても、やはり政策的に利用されている、という話は驚きでした。僕は、この多面的機能という話は何となく聞いたことがあるだけで、深く考えたこともありませんでした。しかし、よく考えてみると、例えば先生が言われていた、棚田の場合のように、全国民の利益のために政策を立てなければならない国が、実用性のあまりない棚田を保護するために莫大な補助金をだす、というのはおかしな話です。もちろん、多面的機能は重要なものだとは思いますが、国が利用している、という一面はあるのだと思います。

     今回の話で、官僚制の弊害が農業にも深刻の問題を与えている、ということが少しずつわかってきました。次回の授業も楽しみにしています。




  18.  日本の食料自給率の低さについてはかなりの不安があります。 欧米との関係悪化や生産高減少による輸出制限などが行われては、その食料のほとんどを外国に頼っている日本では特に小麦などで大きな被害をうけるでしょう。 石油危機の折には節約で乗り切れたようですが、食料の場合、なくては人は生きていけません。 政治の第三手段と言われているのも納得がいきます。 資料を見る限り、戦後しばらく日本の食料自給率は高い水準でした。 それなのにGATT加盟に伴う、日本の生産物に欧米と争えるだけの国際競争力をつけさそう、という政府の無茶な政策、しかもその生産物を選択する、のため、選ばれなかった大豆などは極端に自給率が低くなり、その他のものでも欧米の圧力に負け、輸入自由化へとなってしまった、と他の講義で聞いたことがあります。 今さら日本の食料自給率を従来の水準にまで戻すことは不可能だと思います。 ましてや農村の過疎化が進むこの時代に農業を一気に奨励しようとしても無理です 今政府がしなければならないことは、日本の土地に本当に適した農法を見付け、その普及を徐々にし、今ある問題点を解決することだと思いますがどうでしょう?




  19.  今回の講義も興味深い内容でした。先生の熱い思い、とりわけ農林水産省に対する怒りがひしひしと伝わってきました。

    父が京都府庁の林野局に勤めている関係で、僕は今回の講義内容に関してはいくらか予備知識があり、サプライズという部分はあまり無かったのですが農林水産省や食料時給率の酷い実体を再認識しました。

    コメ不足が起こったのは僕が小学生の時でした。給食や晩の食卓にタイ米が現れていました。僕はタイ米のあのパサパサした感じや風味が好きになれず、コシヒカリが恋しくなったものです。こんなくだらないエピソードからでも、食糧の備蓄の重要性が感じられるように思います。

    みんなの出席メールは非常に熱心でびっくりしました。『対話』の効果は大きいようですね。次回も熱い講義を期待しています。




  20.  食料自給率の問題は非常に深刻であると思うのですが、今現在自分たちの生活で食料が十分にあるためその深刻さをなかなか実感できません。漠然と数字を見せられてもぴんと来ません。何かいい方法はないものでしょうか?

     今回の授業で、農業政策に関しての農林水産省の無能さは非常によく伝わってきました。今後の授業で、具体的にどうすればよかったのか?ということについて学べればうれしいです。




  21.  食料自給率の問題には、政治の問題も複雑に関連していることがわかりました。

     農家の人が希望と将来の展望が持てるような政策というか保護を、どのようにすればいいのか考えてしまう。

     米から他の作物に転作してもらおうとするとき、耕作地域が出てしまうのは、やはり米を作っていたところを新しく畑にしたりして、その作物を作ったりするのが意外に大きな負担だったり、収入が安定しないからなのかなと感じてしまいます。




  22.  第二回目出席しました。食の安全の面からは自給率を上げたほうが、特にアメリカ、中国は何してるかわからないので、とは思いますがこれだけの人を養うのは日本の食糧だけでは今の人には足りないのかと思うと複雑です。




  23.  日本の食料自給率は低いですね。。
     最近ですが、いわゆるDeveloped countriesは工業化と農業化(農業生産の充実)を同時にクリアしているのであって、工業化ばかりを偏って進めてしまったのは日本くらいだということを聞きました。
        びっくりです。




  24.  食料の自給に関わらず、あらゆる面において、日本は輸入に頼る日々が続く中、そのことを自分がどれだけ軽視していたかを思い知りました。
     自分の立っている場がどんな危機に直面しているか、あらためて知るべきだと思いました。




  25.  10月8日の講義の出席メールです。

     日本が先進国の中でも特に低い食料自給率ということは知っていました。しかし講義の時に金額ベースの総合食料自給率を見た時には70%という高い数値となっておりその数値だけを見るとあまり食料自給率が低いという印象は受けませんでした。政府がこの数値を発表したのも無理はないかと思いました(食料自給率が特に低いという事実を伝えるべきでしたが‥)何を指標にするかによってここまで数値が変わり、またそれに対する印象までもがこんなに変わることに驚きました。数値を聞く際は何を指標にしているかちゃんと把握しなければなりませんね。

     食料自給率について自分なりに色々考えてみました。外国の野菜の中には農薬などがたくさん使われているものがたくさんあるとニュースで聞いたことがあります。生産者が誰でどこでどのようにして作物を育てたのかということが外国産の作物ではなかなか詳しくまで見えないところがありますが国内産だとそういうことを公表していく動きも出てきているようです。商品の安さも買う時の決め手の一つだと思いますがやはり安全で安心なものを考えた時には国内産のものがいいのではないかなと思います。消費者が安全を第一に考えたいという傾向があるということもニュースで聞いたことがあります。この傾向がどんどん進んでいけば国内産の需要が増えていって生産力も上がっていくのではないかなぁと思います。このことが食料自給率を上げる要素の一つになるのではないかなと思いました。ちなみに私も下宿で料理をするので野菜などを買うときは産地などを見て買うようにしています。




  26.  10月8日の第2回に出席しました。

     官僚が食料自給率を政治に利用していたと知って驚きました。米の輸入自由化が提案された途端に自給率の計算法を変えるなんて、無茶苦茶です。

     それまでは、日本の自給率を金額で計算し、日本の自給率は高いといって世界と国民をだましていた農水省の官僚に腹が立ちますし、そのことをまったく知らなかった自分を恥ずかしく思いました。

     やっぱ官僚はだめですね。絶対にあの人たちは公僕であるという意識を持ってないですね。せめて自分たちが管轄することぐらいは、学ぼうとしてほしいものです。そもそも、専門知識を持った技術官僚(っていってましたっけ?)が事務次官になれないこと自体変ですね。なんか、日本はもうだめなんだな、と感じました。

    もう少し明るい未来が見える話もしてください。




  27.  今回の講義で一番印象に残ったのは80年代の食料自給率に関する政府の見解です。食料自給率の複数の考え方を利用して、問題を先送りにしようとする姿勢は農業政策のみならず現在もいたるところにあると思います。40%とという低い自給率を回復するには具体的にはどんな事が考えられるのでしょうか?今の日本ではもう無理なのでしょうか?次回の授業も楽しみにしています。




  28.  食料自給率の問題では、いかに政府が正面から取り組んでこなかったかがよくわかりました。何を対象とするかで%は変わるものであり、日本の場合は穀類の28%と豆類の7%という数値をしっかり把握しておく必要があるということも実感しました。

     政策批判をしすぎるのも良くないとは思いますが、農業政策に限らず他の政策に関しても延命措置が目に付きます。赤字国債が675兆円を超えているのもいわゆる構造改革を進めなかったからです。次回以降の講義でもよく考えていきたい問題です。




  29.  これは十月八日に行われた二回目の講義の出席メールです。

     今回の講義で一番印象的だったのが、自給率という「数字」についてです。 普段私たちが物事を理解しようとするとき、そのパラメータとして必ずと いってよい程「数字」を利用します。そして「数字」によって導かれた結論は 理にかなっているとして、信じられがちです。つまり私たちは「何が起こっ ているのか」を考えるとき、「数字」を頼りにしているのです。 今回の授業では、この「数字」を巧みに利用して自分たちを正当化しようと する官僚のお話があり、私たちがいかにだまされやすいのかを教えられ ました。

     今回の自給率の「数字」については、おそらく、はじめ官僚は低下してゆく熱 量自給率の責任逃れのため、金額ベースの自給率を採用していたが、 米の輸入自由化を求められて、熱量自給率を発表することによって人々 に危機感をあおり、その要求を拒む事に同意させるというように、世論を 利用したのだと思います。

     世論を利用した、まったくのその場しのぎで、先生が官僚は長期的な展望を もたねばならないとおっしゃるのももっともだと思います。 こういった「数字」はメディアに氾濫しており、解説者が「数字」を使って自分の 考えを力説しているというのをよく見かけます。

     「数字」にだまされないために、私たちはその「数字」が何を表しているのか、 ということにより注意を払い、考えの元になる「何が起こっているのか」を的確 につかまなければならないのだと思いました。




  30.  前回の出席メールを送るときは、まだこのシステムについて理解しきれていなかったので、目次以上を見ることができない時、私のパソコンだけ壊れていたらと心配していました…なので二回目の授業では心配でノートを取ろうと必死だったけれど、ついて行けず途中で断念し、話に集中していました。とりあえず、ホームページが更新されていて安心しました。結構ノートをとるので一生懸命になって、後日ノートを見返しても思い出せず、かえってノートを適当にしていても、話を聞きながら自分でも考えてみる時間を過ごした方がよい、といった経験が多々あります。このシステム気に入りました!

    前回の出席メールの抜粋を読んで、この講義に出席している学生が、実に様々な考えを持っていることに驚いたとともに自分の考えの軽薄さを恥ずかしく思いました。結局自分で疑問に思っているだけで、それを外に向けていこうという姿勢に欠けていました。実際思っていることを表現するには自分自身が、何が疑問なのかをよくわかっていなければ不可能なんですよね…

    さてはじめに私の思ったことです。先生は畑を耕さなくていいのですか?講義ではなくて農業実習でもして、少しでも農業生産を向上させた方がためになるのではないですか?でもすぐにこれは浅はかな考えだと気づきました。
    自分たちの食べるものは自分たちで作る、という当たり前のことが当たり前ではなくなっていることに危機感を感じながらも、さあ農業従事者になれるかと自分に問うた時、私にはなれる自信がありません。実際のところ、農家にお嫁に行こうだとか、農業で生計を立てて行こうだとかいう学生はほとんどいないでしょう。(脱サラして北海道で酪農を始めた…とかいう人を特集したテレビ番組も観たことありますが。。) しかしながら、問題意識を常に持ち続けるだけでも効果があるのでしょう。畑違いの官僚が支配している現状という問題があるけれど、各分野の問題はそれぞれ精通している人に任せて(決して投げやりという意味ではなく)責任を持ち、違った分野のもの同士が助け合っていけたらよいと思います。(けれどやはり気になるのですが…このまま農業従事者が減り続けて大丈夫なんでしょうか…?)

    自給率を巡っての、農水省の言い訳のからくりの話を聞いて、かなり頭にきました!!というかあきれました…国民を馬鹿にしていますよね!(気づかないで踊らされていた私たちにも腹が立ちますが。)「官僚主義」、「村構造」、「集団論理」…前期にあるゼミで都市問題について考えたのですが、そこでも建設省と族議員との癒着…財界・政界・官僚の政官財複合体問題がある限り、現状は変わらないという結論に至りました。日本社会を変えることは、今後の日本を本気で良くしたいと思うならば、避けて通ることはできないのだと改めて感じました。

    私の問題意識の一つとして、学者がいる意味とは何か?というものがあります。 農業のみならずどの分野にも言えることですが、学者の内輪だけでの問題ではないですよね。一般庶民の知らないところでは様々な研究が行われ、論文が発表されたりしています。学会などで発表されたものが、世の中にどう貢献しているのか明らかになるといいのに、と漠然と思っています。いまは漠然と思うことしかできませんが、少しずつ解決していこうと思います。そのためにはしっかり勉強しなければ!ようやく勉強する意味を見出しつつあります…

     二回目の授業では、結構込み入ったお話で、理解しきれていない部分があります。たとえば食糧自給率問題で、結局先生は何をおっしゃろうとしていたのか…などです。「自給率」がもつ意味の多様性、可能性はわかりました。(理解できない原因は、日本を支配する政府によって私の中に刷り込まれた「常識」のせいかもしれません。)次回の目次を見ると、もう少し具体的な内容も交えての講義を予定されているようなので、理解を深めていけたらと思います。
    中山間地域だけではなく、コメへの異常な執着が日本の農業を混乱させていること、なぜ今まで気づかなかったのか…はっとさせられることが多いです。次回を楽しみにしています。

    一回目の出席メールに刺激され、ついつい二回目の授業とは関係ないことまでもつらつらと書いてしまいました。申し訳ありません。

    ちなみに、何回かスイスのお話が出ましたが、私は高校のとき一年間スイスに交換留学をしていました。色々な場所に行きましたが、本当にきれいでした。この授業でまた思い出してしまいました!これを機会に、インターネットの発達した時代です、違った角度からスイスを調べてみたいなあと思ったりしています。




  31.  第一回メールのプリント、全て読ませていただきました。
    大学に入ってからというもの教授と生徒とのこのギャップ何なんだ??
    っと驚いたものですが、柏先生(え〜、呼びやすいので先生と呼ばせていただきます)の授業は双方向の関係が実践されていて非常に講義を受ける気が起こります。
    日ごろ関わる事の無い同じ学生の意見をわずかでも見て、知る事が出来たのはすごく新鮮な気持ちでした。

     さて、第2回の講義ですが「食料自給率をめぐる問題」について、
     インターネットで色々調べてみたんですが、現在の日本人一人当たりの食糧消費量における「食べ残し」の占める割合が非常に大きい事にびっくりしました。グラフや統計で示される食料に関する数値には「利用されたが消費されてない」量が存在しているのかもしれないと思うと非常にもったいない気持ちになります。

     農業を活性化させようというのもいいですが、それ以前に食料を満足に食べる事が出来るという事のありがたさに気づく事のほうが大切な様に僕は思います。

     ところで、日本の食糧自給率を増加させるにも、やはり地理的にも量的限界が合ると思うのですが、現在の日本にはもう食料を完全に自給するというのは不可能なのでしょうか?何か代替作物は無いのでしょうか?数年前に米の不作でタイ米が市場に大量に出回った年があった様に思うんですが、日本の主食は米だけ!!ってわけでも無いと思うんですよ。環境的に米意外無理なら仕方が無いとは思いますけど(汗




  32.  第二回の授業に出席しました。
     今回の食糧自給率に関する話は私の今までの認識を大きく変えるものでした。自給率の低さを懸念することはあってもその数字そのものについて考えることはありませんでしたしね。

     今の日本の農業(環境)において本当に守るべきものは何だろう、というのが今回の授業において考えさせられたことです。本当に、それは一体何なんでしょうか?




  33.  後期の第二回環境形成基礎論の講義に出席しました。そこで思ったのが、本当に日本の食品自給率が危機的状況にあるかどうか、あるならどれだけ危機的なのかを表しているのはどのような軸をとった表なんだろうか?ということを考えさせられました。先生はどのような軸がそれを表現するに最もふさわしいことだと思いますか?




  34.  現在の日本における無謀な政策に対する批判を聞いて納得させられました。自分が今まで知ることができなかった日本の政治の無能さや無計画さを認識することができて実のある授業でした。今後の面白い授業に期待します。




  35.  食料自給率を高めることは大事なことです。しかし、私たち消費者にとっては、輸入自由化を進めて、安く手に入れられることも重要です。自国の農業の過保護は、よくありません。




  36.  こんにちは。

     前回の講義から数日後の日経新聞に『FTA コメ例外合意』という表題の記事がありました。普段よりも真剣に目を通すと、タイとのFTA締結交渉で農業分野ではコメを自由化の例外として、他の数種類の品目について引き続いて交渉を続けていくというものでした。やはり、日本にとってコメは特別なようです。

     コメを例外扱いする政策に、僕は賛成です。関税率500%弱という数値には驚きましたが、これもやむなしと考えます。食文化はヒトの生活の中で、もっとも重要なものの一つであり、国際的調和とは切り離して考えるべきだと思います。例えば、韓国がキムチを例外扱いしたとしても、僕はやむなしと考えます。

     ただ、コメの輸出入を完全自由化したら日本のコメが大打撃を受けるか、自由化とコメ農家の衰退が直結するかという問題は検討していく必要があると思います。




  37.  10月8日の講義に出席しました。初めて講義を受けたのですが、非常に興味深い内容についての話だったのでこれからずっと出席したいと思ってます。

     うちの家では、母方の祖父母の家で稲作をしているので、米を購入して食べるということはしたことがありません。野菜や果物などもいくつか作っています。外国から輸入されたものを買って食べるより、自分達で作ったもののほうが新鮮でおいしいと感じれると思います。輸入ばかりに頼っていていいのかどうかをよく考えていく必要があると思います。




  38.  ー感想ー

     日本の食料自給率をこれから上げていくのは、今までの農業では、かなり難しいと思います。後継者不足で悩んでいるのに、今後生産量を上げていくためには、やはり遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジーを利用するしかないのではないでしょうか?

     今はまだ安全性などの問題がありますが、解決されたら、それらの技術を積極的に利用していくべきだと思います。どうしても自給率を上げる事にこだわるのであれば、ですが。日本は平野が非常に少なく、他の先進国にくらべて農業に向いていないので、工業生産に特化していくほうがいいと思います。もちろん、これ以上自給率が下がらないようにはすべきだと思います。




  39.  興味深い食料自給率の講義をありがとうございました。日本は食料自給率が低い低いといわれ続けておりますが、まさにそのことが数字に表れていた気がします。しかし、今回の講義で我々は数字のみを漠然と見て物事のよしあしなどを考えがちであることに気がつきました。食料自給率に関しても、供給熱量自給率と穀物自給率にはとても大きな差があります。数字のみをただ見るのではなく、その数字があらわしている意味をもっと考えられるような人間になりたいと思いました。




  40.  日本の食糧自給率が低いのは昔から知っています。小学校や中学校で学んだからです。米以外の自給率が100%に満たないグラフをみては、幼いながら日本の将来に漠然とした不安を覚えたものでした。食料自給率は年々低下しているようで、かといって政府による減反政策などのような延命にすぎない政策は受け入れがたいですね。食料自給率を上げることができるかどうか、どうやってあげるのかはわかりませんが、それに関する政策は、政府でなく専門家や技術者が主導すべきだと思います。

     第2回の授業も興味深くわかりやすかったです。これからもサボらずに出席したいと思います。




  41.  今日の授業は、結構楽しく聞けたと思っています。

     日本の食料自給率ははっきりいってかなり低いと感じました。金額ベースの総合食料自給率というものがあることを初めて知りました。この数字によりいかに日本の国産の物価が高いかが分かりました。買い物をする時になんとなく分かっていた国産の値段を数字でみると思っていたよりショックでした。

     輸入自由化や高齢化により、ますます自給率は下がり、政府もこれといった対策をとっていないのは大きな問題であり、供給熱量自給率が25%以上低下しているのは、大変なことだと感じました。小麦や大豆はほとんど外国産であり、さまざまな先進国と比べても、日本は抜きんでて低いのは将来的にもよくありません。食料を外国に握られてしまうのは、外交をするときでも、不利に働くからです。というのも、機械はなくても生きていけますが、食物はないと死んでしまうように、人間はできているからです。自給率を上げると言うのは簡単ですが、実際は農家 の数の減少など要因がからみあって難しいと思います。ですが、科学先進国の利点を生かし、近未来的な大量食料生産は可能だと思います。ただし、値段は高くなるでしょうが、政府が指導し、国産を買うよう仕向ければいいのではないかと思います。

     この授業はいつもは考えないことを深く考えるので、おもしろいと思います。


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作成日:2004年10月13日
作成日:2004年10月13日
制作者:柏 久