Physics of the earth materials

Numbering Code U-SCI00 33417 LJ58 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd year students or above Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.4
Instructor name ICHIKO SHIMIZU (Graduate School of Science Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 地殻変動や地震活動,マントル対流やプレート沈み込み帯の諸現象を理解するためには地球構成物質の物性についての知識が不可欠である.この授業では,固体地球の物質科学と力学物性の基礎について学ぶ.まず地球の構成や鉱物結晶の基本的な性質を概観しつつ,固体の熱力学と速度論的な考え方を体系的に講義する.さらに岩石の強度とレオロジー的性質を,マクロな挙動とミクロな素過程の両面から解説する.
Course Goals 1. 平衡系の熱力学と相図および速度論に基づいて、高温高圧の地球内部で起きている相転移や流体を含む反応過程を理解できるようになる.
2. 地殻・マントルの力学物性を支配する構成則を理解し、岩石変形のメカニズムと、これに及ぼす様々な環境要因(温度,圧力,水の影響)について考察できるようになる。
Schedule and Contents 以下の内容について講義する.各項目の内容および順序や回数は,受講生の理解度に応じて変更することがある.

1. 序説 [1週]
1-1.講義の外観
1-2. プレートテクトニクスと地球のレオロジー
1-3. 地球物質科学の基礎

2. 固体熱力学
2-1. 熱力学の基礎原理(第1法則・第2法則,熱力学的ポテンシャル,化学ポテンシャル) [2-3週]
2-2. 多相系(相転移,相平衡,相図,脱水反応) [3-4週]
2-3. 多成分系(固溶体,活動度,理想溶液,正則溶液) [2-3週]

3. 非平衡過程(反応速度論,素過程,熱活性化過程,拡散)[1週]

4. 岩石力学 [1-2週]
4-1. 破壊と降伏(応力-歪曲線、脆性-延性遷移,塑性,間隙水圧)
4-2. 摩擦(アモントン=クーロンの法則,凝着説,摩擦構成則)

5. 地球構成物質のレオロジー [1-2週]
5-1. 結晶塑性(転位,変形双晶,結晶格子定向配列)
5-2. 高温クリープ(流動則,変形機構図,圧力溶解,動的再結晶)
Course Requirements 特に定めないが,大学教養レベルの微分積分学を習得していることを前提とする.地球科学の関連知識については基礎から解説するが,講義の中で紹介する文献等で理解を深めながら履修することが望ましい.
Study outside of Class (preparation and review) 予習は特に必要としないが,講義ノートと配布プリント,および課せられた小レポートで復習し,次の週までに着実に理解を深めておくこと.授業の中で関連書籍も紹介する.
Textbooks Textbooks/References 毎回,講義プリントを配布し,関連する教科書や参考書を紹介する.
References, etc. 地球惑星物質科学, 岩波講座地球惑星科学5, (岩波書店), ISBN:4-00-010725-9, 特に 2・4・5章
岩石力学入門(第3版), 山口梅太郎・西松裕一, (東京大学出版会), ISBN:4-13-062801-1
地球物質のレオロジーとダイナミクス, 唐戸俊一郎, (共立出版), ISBN:978-4-320-04722-8
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