Elementary Solid State Physics 2
Numbering Code | U-SCI00 33216 LJ57 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
---|---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 3rd year students or above | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Mon.2 | |
Instructor name |
YONEZAWA SHINGO (Graduate School of Science Associate Professor) KASAHARA YUUICHI (Graduate School of Science Associate Professor) |
|||
Outline and Purpose of the Course |
固体電子論について概説する。 固体金属の物性は主として電子によって支配されている。一見複雑に見えるマクロな数の電子が織りなす多様な現象も、量子力学と熱統計力学を土台にして理解することができる。そこから得られるフェルミエネルギー、エネルギーバンド構造、磁性、伝導・輸送現象などといった事項は、固体における様々な現象をさらに学習していく上で不可欠の基礎である。 本講義ではこれらの事項について学習し、習熟することを目的とする。 |
|||
Course Goals | 固体電子論の基礎を理解する。特に、自由電子気体モデル、フェルミ面、物質のバンド構造、金属の強磁性、バンド中の電子の運動等を学びながら、固体中の電子がどのように理解されるのかを習得する。次に続く、物性物理学A・Bや課題研究などの理解の助けになることを目指す。 | |||
Schedule and Contents |
以下の内容を取り扱う 1. 固体中の自由電子(担当: 米澤進吾) 第1週 井戸型ポテンシャル内の自由電子,フェルミ気体,フェルミ統計 第2週 金属の電子比熱,フェルミ気体中の静電遮蔽 2. 電子バンド構造(担当: 米澤進吾) 第3週 ブロッホの定理 第4週 自由電子近似,強束縛近似 第5週 バンド構造と状態密度 3. 磁性(担当: 米澤進吾) 第6週 磁性入門、反磁性と常磁性 第7週 金属強磁性(ストーナーモデル) 第8週 反強磁性、電子間の磁気的相互作用 4. 固体中の電子の運動(担当: 笠原裕一) 第9週 運動方程式,電子の有効質量 第10週 バンドの中の電子の散乱 5. 電子の輸送現象(担当: 笠原裕一) 第11週 ボルツマン方程式と緩和時間近似 第12~13週 電気伝導率,熱電効果,熱伝導 第14週 磁場下の輸送現象,ホール効果,熱流磁気効果 6. フィードバック(担当: 米澤進吾・笠原裕一) 第15週 フィードバック |
|||
Course Requirements | 「統計力学A・B」、「量子力学A・B」、「固体物理学基礎1」の基礎事項を習得していることが望ましい。また,本講義は「統計力学C」と合わせて受講することを奨励する。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
講義内容に関する演習問題(レポート課題)や小課題を出すので、それらを 自身で解くことによって講義の理解度を増す。 |
|||
Textbooks | Textbooks/References | 固体物理学 改訂新版, H. イバッハ、H.リュート, (丸善 / シュプリンガー), 6~9章 | ||
References, etc. |
固体物理学入門, C. キッテル, (丸善), 6.7.9章等 固体物理の基礎 - 固体電子論概論 -, N. W. アシュクロフト、N. D. マーミン, (吉岡書店), 1~3章、8~10章 固体物性論の基礎, J. M. ザイマン, (丸善), 6,7章等 |