Exercises in Chemistry C

Numbering Code U-SCI00 33633 SJ60 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd year students or above Target Student
Language Japanese Day/Period Fri.5
Instructor name YAMAMOTO TAKESHI (Graduate School of Science Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 原子や分子の構造・分光を理解するための基礎となる量子力学と量子化学についてやや発展的な演習を行う。特に系と外場(電場や磁場)の相互作用、時間変化する系の挙動、分子の振動・回転などを中心に取り扱う。授業1週間前には予め問題を配布するので、各自で解答を作成し、各問題について代表する学生が黒板に板書・発表を行う(教員は補足説明を行う)。三回生向け物理化学系の講義に対応しているが、問題は他講義からは独立しているため、演習単独でも履修可能である。
Course Goals 時間依存系の量子力学と分光との関係について問題演習を通じて基礎的な事柄を習得する。
1)量子力学における近似法をより具体的な系に応用する方法を修得する。
2)電場や磁場がかけられた系の静的・動的な応答について理解する。
3)分光の基礎となる事項(遷移行列要素や選択則など)について説明ができるようになる。
4)分子と電磁場(光)の相互作用の量子力学的な取扱いを習得する。
Schedule and Contents 以下の内容を含む物理化学の問題演習を行う。基礎知識の確認には大学2回生程度の問題を用い、発展的なトピックには4回生程度の内容を用いる(ただし、後者については予備知識を必要としないものに限る)。以下のような課題について、1課題あたり1~2週の演習をする予定である。
1)量子力学の復習、調和振動子、コヒーレント状態
2)近似計算(変分法と摂動法)の応用
3)静的な電場・磁場のもとでの電子やスピンの状態変化
4)時間変化する外場における系の応答、2準位系の時間発展
5)時間依存摂動法、フェルミの黄金則
6)分子系の振動・回転状態、スペクトルと選択則
7)電磁波の性質と物質の相互作用、電気双極子近似、フォトン
8)振電遷移、電子励起状態と波束のダイナミクス
9)分子の統計分布とスペクトル
黒板で解答する際には、最後まで出来なくても構わない(解けなかった部分を教員が補足する)。問題に取り組むことで理解を深める形とする。
Course Requirements 基礎的な物理化学・量子化学の講義を履修済み、または自習した経験を有する、あるいは並行して学習中であることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 事前に配布された問題に取り組み、その内容について黒板で解答を行う。
References, etc. 物理化学:分子論的アプローチ(上), マッカーリ・サイモン, (東京化学同人)
量子力学 - 物質科学に向けて, フェイヤー, (東京大学出版会)
Molecular Quantum Mechanics, Atkins, Friedman, (Oxford)
大学院講義 物理化学 (I), 幸田清一郎・他, (東京化学同人)
物質の量子力学, 岡崎誠, (岩波書店)
現代の量子力学(上・下), サクライ, (吉岡書店)
量子光学, 久我隆弘, (朝倉書店)
解析力学・量子論, 須藤靖, (東京大学出版会)
マクスウェル方程式から始める電磁気学, 小宮山・竹川, (裳華房)
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