Quantum Chemistry I
Numbering Code | U-SCI00 22603 LJ60 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | 2nd year students or above | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.2 |
Instructor name | Yuki Kurashige (Graduate School of Science Associate Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 分子の化学的性質は電子の運動すなわち量子力学により演繹的に決定されます。そのような考えのもと、基礎方程式であるシュレディンガー方程式を解き、解として得られる電子波動関数から分子の構造や物性を理解していくのが現代的な化学電子論です。しかし、多電子系のシュレディンガー方程式を厳密に解くことは困難であるため、化学者は今まで様々な波動関数のモデルを考案してきました。「分子軌道」もそのような近似モデルの一つですが、多くの現象を上手く説明すると共に数値計算にも適していたため化学の基礎概念として定着しています。本講義ではその導入として、簡単な分子系のシュレディンガー方程式の解の解析から順に積み上げていくことにより一電子軌道描像と分子の構造や性質とのつながりを学びます。 | ||
Course Goals | 量子力学的観点からみた化学結合とは何か、原子が引き合う力の根源を簡単な系において説明できる。一電子描像(電子配置)から分子の構造や性質について説明できるようになる。 | ||
Schedule and Contents |
以下の項目について、それぞれ2~3回講義します 1. 量子力学の復習と変分原理 2. 原子軌道関数(一中心一電子系) 3. 平均場近似と電子相関(一中心二電子系) 4. パウリ原理とスピン座標(一中心多電子系) 5. LCAO近似(二中心一電子問題) 6. 分子軌道法,原子価結合法(二中心二電子問題) |
||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 必ずしも予習の必要はないはないが、講義の内容を復習し必要であれば参考書の使用や担当教員への質問を行う。 | ||
References, etc. |
入門分子軌道法, 藤永茂, (講談社サイエンティフィク), ISBN:978-4061533257 Quantum Chemistry, Second Eddition, Donald A. McQuarrie, (University Science Books), ISBN:978-1-891389-50-4 量子化学 上巻, 原田 義也, (裳華房), ISBN:978-4-7853-3073-6 |
||
Related URL | http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/riron/kura/ |