Special Subjects in Mathematical Physics 1
Numbering Code | U-SCI00 33222 LJ57 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | 3rd year students or above | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.3 |
Instructor name | SUGANUMA HIDEO (Graduate School of Science Associate Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course |
現代の物理学において、数学を用いた理論的記述は、重要かつ本質的な根幹の1つになっている。加えて、幾つかの数学的形式は、物理学の広範な領域に普遍的に現れ、その習熟は物理学を体系的に理解する上で重要な鍵となる。 本講義では、変分法・直交関数系・特殊関数・微分方程式・境界値問題など、物理学の幅広い領域で必要となる項目について,基礎的な数学的概念から量子力学・電磁気学・統計力学等の物理系への応用までを概観する。 |
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Course Goals | 変分法・直交関数系・特殊関数・微分方程式・境界値問題など、物理学の幅広い領域で必要となる物理数学の項目について,基礎的な数学的概念を理解でき、量子力学・電磁気学・統計力学等の物理系への実際的な応用が可能になる段階が本講義の到達目標である。 | ||
Schedule and Contents |
以下の内容について,進捗状況に応じながら毎回1~2節ずつ講義をする: 1章 変分法(1~3講) 1.1 汎関数と汎関数微分 (1st week) 1.2 変分問題とオイラー・ラグランジュ方程式 (2nd week) 1.3 拘束条件がある場合 / 1.4 固有値問題と変分問題 (3rd week) 2章 フーリエ変換とデルタ関数(4~5講) 2.1 関数空間の内積,フーリエ級数,フーリエ変換 (4th week) 2.2 デルタ関数の定義(シュワルツ超関数や佐藤超関数としての定義)と諸性質 (4th week) 2.3 フーリエ変換に関する諸定理(Riemann-Lebesgue定理~Fourier積分定理)と諸性質 (5th week) 2.4 ラプラス変換 (5th week) 3章 直交関数系と完全性(6~8講) 3.1 直交関数系の基礎概念 (6th week) 3.2 完全性(完備性)(7th week) 3.3 直交多項式と2階線形常微分方程式 (ロドリグの方法,ルジャンドル・ラゲール・エルミート多項式)(8th week) 4章 特殊関数(9~12講) 4.1 2階線形常微分方程式の一般論(正則性,確定特異点,ロンスキアン) (9th week) 4.2 ガンマ関数とリーマンのゼータ関数(10th week) 4.3 超幾何関数と合流型超幾何関数 (11th week) 4.4 ベッセル関数(円柱関数)(12th week) 5章 境界値問題とグリーン関数(13~14講) 5.1 偏微分方程式と境界値問題(ディリクレ問題,ノイマン問題)(13th week) 5.2 グリーン関数による波動や場の伝播の記述 (14th week) 第15講は試験を実施する。 |
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Course Requirements | 物理のための数学1・2,量子力学AとB,電磁気学AとB | ||
Study outside of Class (preparation and review) |
これまでに大学で習ってきた物理数学の基礎を復習することが本講義の予習である。 また、授業中に“重要”と指摘した基本的項目を中心に、知識と技術を確実に定着させるよう毎回復習することが望ましい。 |
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References, etc. |
物理のための応用数学, 小野寺 嘉孝, (裳華房), ISBN:978-4785320317 Mathematical Methods for Physicists, G.B. Arfken and H.B. Weber, (Academic Press), ISBN:978-0120598762 微分・位相幾何, 和達 三樹, (岩波書店), ISBN:978-4000079808 |