Mathematics for physicists 2

Numbering Code U-SCI00 22218 LJ57 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 2nd year students or above Target Student
Language Japanese Day/Period Fri.4
Instructor name IKEDA RIYUUSUKE (Graduate School of Science Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 物理学では、古典論から量子論に移行すると複素数を用いた理論的記述が必要不可欠となるため、早期から複素関数に習熟しておくのが望ましい。本講義では、物理学を理解し展開していくために必要な複素関数論と複素積分の応用について講述する。まず、複素関数による記述に慣れ親しむことから始めて、複素平面で定義された微分可能な関数(正則関数)が有する性質を確認し、複素積分の方法と実積分へのその応用に進む。具体的な問題に応用して、さまざまな解析方法や積分計算についての問題演習を重視する。
Course Goals 複素関数の性質とその正則性に基づいて得られる数学的な知見について理解し、物理学の記述に欠かせない関数の取り扱いに関する基礎の修得を目標とする。特に、複素積分の計算に精通し、関数の様々な展開方法の利用の仕方を理解し、それらを実際に道具として使いこなせるようになることを目指す。
Schedule and Contents (授業計画と内容)
以下の内容について講義を行う。ただし、進行状況によって多少の変更がありうる。

1. 複素数と複素関数(極表示、収束性、初等関数、対数関数の多価性)【2週】
2. 正則関数(複素関数の微分,コーシー-リーマンの方程式)【1.5 週】
3. 解析性と展開及び特異点(テーラー展開、ローラン展開)【0.5週】
4. 複素積分の基礎(線積分、コーシーの積分定理、グリーンの公式)【1.5週】
5. 解析接続 【0.5週】
6.コーシーの積分公式【0.5週】
7.複素積分の具体例と実積分計算への応用例【3 週】
8.調和関数【1週】
9. 主値積分と分散関係(デルタ関数)【1週】
10. 部分分数展開 【0.5 週】
11.Γ(ガンマ) 関数(スターリングの公式)【1週】
12. 複素積分を用いた偏微分方程式の解法【1週】
13. 試験
Course Requirements 「物理学基礎論A・B」、「力学続論」で使われた物理数学、ならびに「微分積分学A・B」、の内容の理解を前提とする。
Study outside of Class (preparation and review)  復習が必須。各自で演習ができるように、何度か演習問題集を配布する。レポート課題や定期試験の問題はこれらの演習問題やその類似問題から出題する。
References, etc. 複素関数入門, 神保道夫, (岩波書店 2003), 読みやすく、重要な記述が多い。
複素関数論, 有馬朗人、神部勉, (共立出版 1991), 誤植が若干あり、平易ではないが、題材が物理屋向き。
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