感染防御学II【H30以降入学者用】

Numbering Code U-PHA00 3C217 LJ86 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 2nd & 3rd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.1
Instructor name IKUTA KOUICHI (Institute for Life and Medical Sciences Professor)
ITO TAKAHIRO (Institute for Life and Medical Sciences Professor)
HASHIGUCHI TAKAO (Institute for Life and Medical Sciences Professor)
Cui Guangwei (Institute for Life and Medical Sciences Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 本講義では感染に関わる病原微生物とそれに対する生体の防御反応について、細菌学、寄生虫・原虫学、ウイルス学、免疫学の講義を行う。細菌学、寄生虫・原虫学として、(1) 病原性細菌・真菌やマラリアを含む微生物感染症の病態および病原性発現機構、(2) 細菌と宿主の生理・相互作用について講述する。さらに、ウイルス学として、(1) 呼吸器系や発疹性急性ウイルス感染症、(2) レトロウイルス、がんウイルス、(3) 肝炎ウイルスや消化器感染症、DNAウイルス感染症、(4) 人獣共通ウイルス感染症について講述する。免疫学として、(1) 粘膜免疫、(2) 免疫記憶とワクチン、(3) 自然免疫系リンパ球、(4) 免疫不全、(5) アレルギー、(6) 移植免疫、(7) 自己免疫、(8) 腫瘍免疫について講述する。各病原微生物の病原性と感染症に関する基本的事項、微生物に対する生体防御反応に関する病態と治療に関する知識ならびにそれに関する考察力の修得を目的とする。
Course Goals 1. ヒトに感染する代表的な病原微生物[細菌(黄色ブドウ球菌、大腸菌など)・真菌(カンジダ、アスペルギルス)・寄生虫(マラリア、アニサキスなど)・ウイルス(インフルエンザウイルス、コロナウイルス、HIVなど)の各論]についての病原性ならびに予防・治療的観点も含めた対策を説明できる。
2. 代表的な寄生虫、原虫による感染症について説明できる。
3. 常在性・病原性細菌が宿主の生理に与える影響について説明できる。
4. 抗コロナウイルス薬、抗インフルエンザウイルス薬、抗肝炎ウイルス薬、抗HIV薬、抗ヘルペスウイルス薬の化学的性状と作用機序を説明できる。
5. 粘膜における免疫応答について説明できる。
6. 免疫記憶とワクチンについて説明できる。
7. 自然免疫系リンパ球の機能について説明できる。
8. 生体防御機構の破綻機構について説明できる。
9. アレルギー反応について説明できる。
10. 組織と臓器の移植について説明できる。
11. 自己免疫応答と自己免疫疾患について説明できる。
12. がんと免疫系の相互作用について説明できる。
Schedule and Contents 病原性細菌・真菌1 伊藤
病原性細菌・真菌2 伊藤
細菌と宿主の生理・相互作用1 伊藤
細菌と宿主の生理・相互作用2 伊藤
寄生虫・原虫 村越
インフルエンザウイルスやコロナウイルスなどの呼吸器感染症 橋口
麻疹ウイルスなどのRNAウイルス感染症 橋口
ヒトレトロウイルス、肝炎ウイルス、消化器ウイルス 小柳
がんウイルスおよびヘルペスウイルス等DNAウイルス 橋口
BSL4関連ウイルス感染症ならびに人獣共通ウイルス感染症 橋口
粘膜表面の感染防御、免疫記憶とワクチン 生田
自然免疫と獲得免疫の共進化、生体防御機構の破綻 崔
IgE介在性免疫とアレルギー 生田
組織と臓器の移植 生田
適応免疫応答による正常組織の破壊、がんと免疫系の相互作用 生田
Evaluation Methods and Policy 定期試験(細菌学、ウイルス学、免疫学)(75%)、その他、平常点(小試験等)(25%)を考慮して総合評価する。
定期試験では、1~12の各到達目標について80%以上の内容を論述できるか、微生物学や免疫学の諸問題や解決策に対して解説することができるかが問われる。到達目標に関わるキーワードの説明は各授業で解説する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 講義ノートと配布資料を活用した復習により、講義内容のより深い理解と知識の定着を図ること。
References, etc. 戸田新細菌学 改定34版, 吉田眞一、柳雄介、吉開泰信, (南山堂)
医科ウイルス学(改訂第3版), 高田賢藏 編, (南江堂)
エッセンシャル免疫学(改訂第3版), Peter Parham 著(笹月健彦監訳), (メディカル・サイエンス・インターナショナル社)
Janeway’s 免疫生物学(原著第9版), Kenneth Murphyら著(笹月健彦ら監訳), (南江堂)
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