5443001 Ethics

Numbering Code U-LET06 35443 SJ34 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.3
Instructor name SUZUKI TAKASHI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  本演習では、エトムント・フッサール(1859-1938)の『デカルト的省察』(1931)を読み、そこで提示されている現象学の構想、およびそれにもとづく他者論の内容について解説と討論を行う。その名のとおりデカルトの『省察』を範として書かれた本書は、全部で五つの「省察」からなる。特に最後の第五省察において展開された感情移入論は、同書の仏訳者の一人でもあったエマニュエル・レヴィナス(1906-1995)らによって批判的に受容されたことでも知られている。したがって同書の意義や限界を明らかにすることは、現象学的他者論のその後の展開を理解する上でも重要である。そこで本演習では、同書第五省察を精読し、現象学における「他者経験」、およびその一種としての「感情移入」とは何であったかについて受講者とともに考えてみたい。それを通じて、哲学・倫理学において他者について論じるための視座を与えることが、本演習の最終目的である。
 なお、本演習は基本的に『デカルト的省察』のドイツ語版原典を訳読するかたちで進めていくが、ドイツ語未修者はフランス語訳や英語訳を使用してもよい。
Course Goals (1)フッサールの現象学の用語や方法についての基礎的な知識を得ること
(2)『デカルト的省察』のドイツ語版原典をフランス語訳や英語訳と照合しつつ訳読することを通じて、テキストを正確に読む力を身につけること
(3)『デカルト的省察』第五省察で提示されている感情移入論について批判的に吟味することを通じて、哲学・倫理学における「他者」の問題について自分なりの考察ができるようになること
Schedule and Contents 第1回 イントロダクション
 授業の進め方の説明、および『デカルト的省察』第1~第4省察の解説

第2回 『デカルト的省察』第42~43節の解説

第3回~7回 『デカルト的省察』第44節の訳読

第8回~9回 『デカルト的省察』第45~48節の解説

第10回~15回 『デカルト的省察』第49節以降の訳読
Evaluation Methods and Policy 平常点(100%)
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 毎回、該当範囲についてのノートや訳文の作成が求められます。
References, etc. フッサールの他者論から倫理学へ, 鈴木崇志, (勁草書房、2021年), ISBN:9784326102938
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