1530002 History of Chinese Philosophy

Numbering Code U-LET12 31530 LJ36 Year/Term 2022 ・ Year-round
Number of Credits 4 Course Type special lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.1
Instructor name IKEDA KYOYA (Graduate School of Letters Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course  南北朝時代、中国は南北に分かれ、その学問の在り方も様相を異にした部分が多い。中国の思想と言えば儒学をすぐに想起しようが、その根幹たる経書には歴代様々な注釈が施され、南朝と北朝とで、どの注釈書に依拠して各経書を読んだかが異なったことは、よく知られる。
 そこで本講義では、北朝における儒学、経学の実態を探る第一歩として、北朝正史の儒林伝を読んでいく。具体的には『魏書』『北斉書』『周書』である。
 北朝における学問の共有や伝承の様子を、時には南朝の動向をも視野に入れつつたどることで、北朝ではどのような学問を備えることが目指されたのかを、探っていく。また儒者に対して、社会がどのような役割を期待していたのかについても、考えていきたい。こうした営みは、南北朝時代に限らず、中国社会を考える上でのヒントになろう。
 なおすでに令和2年度から『魏書』儒林伝を読み始めており、今年度はその途中からになる。ただし過去の内容は当然フォローするので、今年度からの受講も問題ない。分野を問わず、様々な学生の履修に期待したい。
Course Goals ・北朝正史の儒林伝を精読することで、北朝における学問の特質を理解できる。
・北朝のおける学問継承の在り方を明らかにし、それを系統立てて説明できる。
・儒林伝に描出される儒者の活動を読み解くことで、学問と社会の関係性について、自らの問題意識に関連付けて考察する。
Schedule and Contents  原則として講義形式(北朝正史の儒林伝に対する教員作成の訳注を基に、それに関連する事項などを解説、補足する)で進めるが、出席者にも適宜テキストを読解してもらったり、講義の内容にコメントしてもらったりする場面を設ける。

1 ガイダンス
2・3 北朝儒学に関する先行研究紹介
4~10 『魏書』儒林伝精読
     (立伝者は計17名、そのうち今年度は「董徴」以降の5名を読む)
11~28 『北斉書』儒林伝精読(立伝者は計15名)
29・30 まとめ

※フィードバックの方法は授業時に指示する。
Evaluation Methods and Policy 平常点(教員による発問に対する積極的な回答、講義に際しての討議への参加など)を40%、最終レポートを60%で評価。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 予習としては、講義で取り上げる漢文を、自分でも現代語訳してみる。
Textbooks Textbooks/References 教員作成のプリントを使用する。
References, etc. 中国史書入門 現代語訳 北斉書, 氣賀澤保規ほか, (勉誠出版,2021年), ISBN:978-4-585-29612-6, 『北斉書』の邦訳で、儒林伝序の邦訳を含む。北斉を含む北朝の歴史を概観できる。
上記の書籍の他、参考書籍は数多いので、授業中に紹介していく。
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