6931003 European History
Numbering Code | U-LET26 36931 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ Intensive, First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Intensive | |
Instructor name | NAGUMO TAISUKE (Part-time Lecturer) | |||
Outline and Purpose of the Course | 410年8月24日、「永遠の都」と称された都市ローマは、アラリック率いる西ゴート族によって劫略された。3日間にわたって行なわれたこの劫略は、前390/387年頃のガリア人による劫略ののち、およそ800年間の平和を享受してきた「首都」を震撼せしめた事件であり、帝国各地の同時代人たちにも強い衝撃をもって受け止められた。研究史上ではこの事件をめぐってさまざまな見解が提示されてきたが、現在の学界では、その歴史的意義は必ずしも自明のものとして説明されていない。本講義は、この410年のローマ市劫略について、最新の研究成果を踏まえつつ再考を試みる。 | |||
Course Goals | 後期ローマ帝国時代の政治史の基本的な展開を理解したうえで、先行研究・史資料・授業内容を踏まえ、自らに固有の視点から、410年のローマ市劫略の歴史的意義を説明することができる。 | |||
Schedule and Contents |
第1回 導入:弓削達著『永遠のローマ』をめぐって 第2回 後期ローマ帝国史と時代区分 第3回 「永遠の都」ローマとその歴史 第4回 気候変動と帝国の変容 第5回 皇帝がいなくなった「首都」 第6回 ゲルマン人とローマ人 第7回 宮廷の分割と東西帝国の不和 第8回 西ゴート王アラリックとイリュリクム問題 第9回 406年における「蛮族」のライン渡河 第10回 410年のローマ市劫略 第11回 拉致されたアウグスタ 第12回 キリスト教徒と「異教徒」 第13回 「首都」を離れるローマ人 第14回 その後の「永遠の都」 第15回 総括:「世界」を揺るがした三日間 ※授業計画は一部変更になる可能性がある。 ※開講日時は8月下旬の予定である。詳細は、5月上旬にKULASISを通じて連絡する。 |
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Evaluation Methods and Policy |
レポート(100点)。詳細は授業中に説明する。 なお、成績評価は、到達目標に照らして行なう。 |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
予習:関連文献を読み、授業内容へのイメージを膨らませておく。 復習:授業内容を批判的に復習する。 |
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Textbooks | Textbooks/References | 資料を配布する。 | ||
References, etc. |
永遠のローマ, 弓削達, (講談社(学術文庫)、1991年), ISBN:406158989X, 初版:講談社(世界の歴史3)、1976年。 ローマ帝国の崩壊〔新装版〕:文明が終わるということ, ブライアン・ウォード=パーキンズ(南雲泰輔訳), (白水社、2020年), ISBN:9784560097847 ローマ帝国の東西分裂, 南雲泰輔, (岩波書店、2016年), ISBN:9784000026024 その他、授業中に随時紹介する。 |