8231009 Philosophy and History of Science
Numbering Code | U-LET32 28231 LJ34 | Year/Term | 2022 ・ Intensive, First semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture |
Target Year | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Intensive |
Instructor name | SUZUKI TAKAYUKI (Part-time Lecturer) | ||
Outline and Purpose of the Course |
1970年代から80年代にかけての第2次人工知能ブーム期には、人工知能の可能性と限界に関して、哲学者を交えた活発な議論が行われていた。そこでは、人間のような知能をもつ人工知能を実現することが不可能だと主張する哲学者も少なくなかった。その後、深層学習などの新たな手法の発展によって、人工知能研究は飛躍的な進展を遂げた。この進展によって、過去の哲学者による批判は克服されたのだろうか。汎用人工知能や人工超知能の実現は時間の問題なのだろうか。 この講義では、第2次人工知能ブーム期までの古典的な人工知能研究とそれに対する哲学的な批判を振り返るとともに、その後の人工知能研究の発展をたどり、現在の人工知能にはどのような原理的な課題や限界があるのかを検討したい。同時に、汎用人工知能の実現という文脈を超えて考えたときに、知的道具としての人工知能にはどのような可能性があるかということついても検討したい。 |
||
Course Goals |
・人工知能研究の基本的な発想を理解する。 ・古典的な人工知能研究に対する哲学者の批判を理解する。 ・近年の人工知能研究の主要な手法の概略を理解する。 ・現在の人工知能の課題と限界について理論的な考察ができるようになる。 |
||
Schedule and Contents |
講義では、以下のテーマについて論じる予定である。それぞれのテーマについて、60分ほど講義をした後、30分ほどその内容について参加者全員で議論する。 1. 人工知能研究の基本的発想 2. 古典的人工知能研究:演繹的推論 3. 古典的人工知能研究:探索 4. 古典的人工知能研究に対する哲学的批判:意味理解 5. 古典的人工知能研究に対する哲学的批判:関連性 6. 現代の人工知能研究:機械学習 7. 現代の人工知能研究:深層学習 8. 現代の人工知能研究:強化学習 9. 人工知能と人間の心:視覚情報処理 10. 人工知能の人間の心:自然言語処理 11. 人工知能と人間の心:運動制御 12. 現代の人工知能研究の課題と限界:汎用知能は可能か 13. 現代の人工知能研究の課題と限界:身体の重要性 14. 現代の人工知能研究の課題と限界:道具としての人工知能 15. まとめ |
||
Evaluation Methods and Policy | 議論への参加(30%)とレポートの内容(70%)によって評価する。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 事前の予習はとくに必要ありませんが、上記の参考書に目を通しておくと見通しがよくなると思います。 | ||
References, etc. |
教養としてのAI講義, メラニー・ミッチェル, (日経BP), ISBN:978-4296000128 イラストで学ぶ人工知能概論, 谷口忠大, (講談社), ISBN:978-4065218846 その他の参考書は授業中に随時紹介します。 |