8241002 Philosophy and History of Science

Numbering Code U-LET32 28241 SJ34 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name SAITOU HIKARU (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  「科学」あるいは「科学技術」が、欧米帝国による欧米外地域の植民地化と支配において、また、後発帝国である日本によるアジア地域の植民地化と支配において、どのような意味やどのような役割を持ったのかについて考える。あるいは、そうした主題を考える場合の基本的な構えについて学ぶ。
 大きくとらえると、科学・科学技術が、西欧諸国の世界支配に重要な役割を果たすのは18世紀からともいえるし、じつは大航海時代の始まりから知や技術が一定の役割を担っていたと考えることも出来る。とはいえ、科学・科学技術が、ネットワーク的な支配の重要要素となっていったのは19世紀に入ってからであろう。1960年以降の脱植民地の動きの広がりの中でも、グローバルシステムとしての科学技術は、基本的には旧宗主国に中心を置く機能として存在し働いていると考えることも可能である。
 こうした現状を前提としながら、この演習では、19世紀あるは20世紀前半に「科学」あるいは「科学技術」が帝国/植民地といかに関係していたかに関して、テキストの精読を通してアプローチしていく。また、関連文献をサブテキストとすることで、より広く立体的な理解を測るように演習を進めていく予定である。
 用いるテキストは以下のいずれかにする予定である。
 ①デイヴィッド・アーノルド著、見市雅俊訳『身体の植民地化 19世紀インドの国家医療と流行病』(みすず書房、2019/原著1993)
 ②アーロン・S・モーア著、塚原東吾監訳、三原芳秋ほか訳『「大東亜」を建設する 帝国日本の技術とイデオロギー』(人文書院、2019/原著2013)
Course Goals ①テキストの内容を、そのテキストが含まれた文脈をも理解したうえで、より正確に縮約要約できるようになる。
②「科学」や「科学技術」と世界システムの関係について理解し説明できるようになる。
③ある個別科学・科学技術が帝国/植民地関係でいかに機能したかについて理解し説明できるようになる。
④現在のグローバルな科学・科学技術といわゆる「植民地科学」の関係について理解し説明できるようになる。
Schedule and Contents 第1回:ガイダンスとイントロダクション(必ず出席ください)
 演習担当者が整理した、「科学」「技術」「科学技術」について概説し、そのうえで、演習の進め方を提案し、テキスト担当者を決める。演習参加者の人数が少ない場合は、複数回担当することがあり、また、多い場合(13人以上)は、サブテキストを適宜使用し担当してもらう。
第2回~第14回:上述のメインテキストのいずれか、または、両者を読む
 上述のメインテキストを精読し、関連する一次資料や二次文献をサブテキストとして、セクソロジーや性科学について検討してゆく。毎回のテキスト担当者は、レジュメを用意してテキストの内容について解説検討批判する。また、論点となる要素を摘出し提示する。その後、参加者で相互に議論/ディスカッションする。
第15回:まとめ
Evaluation Methods and Policy  テキストの担当部分の報告等;40%、議論やディスカッションへの積極的参加;15%、演習を踏まえての最終レポート提出;45%
 上は、現在の予定である。最終的には演習内で方法等について提示する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review)  事前の予習は必要ない。
 演習スタート後の予習復習に関しては、そのつど指示する予定である。
Textbooks Textbooks/References テキストはプリント配布する。
References, etc.  演習時間内で提示予定。
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