5131006 Philosophy

Numbering Code U-LET01 35131 LJ34 Year/Term 2022 ・ Intensive, First semester
Number of Credits 2 Course Type special lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Intensive
Instructor name SAKAMOTO TAKASHI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 20世紀の思想を扱う場合に無視できない重要性を持つメディアである「雑誌」ならびにそれが表象する場をいかに分析できるのかを考察する。特に、少人数のグループによって少部数が編集・刊行されたのみにもかかわらず、同時代の思想に影響を与えた雑誌に着目する。具体的には、1960年代後半にパリの高等師範学校生によって刊行された2つの雑誌『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』を対象とし、刊行の背景、内容、同時代ならびに後世に与えた影響について、所収されたいくつかのテクストを読解しつつ考察する。これらの内容により、雑誌と内在的諸構造の分析ならびにその歴史的、思想的文脈の再構成に関する方法論的知見を身に付けることを目指す。
Course Goals 雑誌を対象とした思想史的分析の方法を理解する
1960年代フランス思想史の基本的論点について説明できる
哲学・思想に関するテクストを読解し、その論点について説明できる
Schedule and Contents 基本的に以下の計画に従って授業を進める。ただし、進行状況や受講生の関心や議論の内容等に応じて適宜順序、内容を変更する場合がある。
第1回 イントロダクション―1960年代のフランス思想と「概念の哲学」
第2回 高等師範学校という舞台
第3回 アルチュセール、ラカン、カンギレム―2つの『手帖』誕生の背景
第4回 『マルクス=レーニン主義手帖』と『分析手帖』―分裂と発展
第5回 『分析手帖』の考察-①精神分析
第6回 『分析手帖』の考察-②マルクス主義
第7回 『分析手帖』の考察-③エピステモロジー
第8回 『分析手帖』の考察-④スピノザルネサンス
第9回 『分析手帖』における論争-ミレールとバディウ
第10回 『分析手帖』とフーコー―「エピステモロジーサークルへの回答」
第11回 『マルクス=レーニン主義手帖』-その成立を探る
第12回 『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』-文学をめぐる対立
第13回 68年5月の衝撃-2つの『手帖』の終焉
第14回 廃墟だったのか、それとも未来への種子だったのか?―2つの『手帖』の意義
第15回 フィードバック
Evaluation Methods and Policy 平常点(授業参加等)50%
最終レポート50%
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 授業中に指示します。
Textbooks Textbooks/References 授業で使用する資料については、事前にアップロードあるいは当日配布する。
References, etc. 主体の論理・概念の倫理―20世紀フランスのエピステモロジーとスピノザ主義, 上野修、米虫正巳、近藤和敬編, (以文社、2017年), ISBN:978-4753103386, 坂本尚志「構造と主体の問い―『分析手帖』という「出来事」」(169-191ページ)
構造主義の歴史 上 記号の沃野 1945~1966年, フランソワ・ドッス, (国文社、1999年), ISBN:978-4772004626
構造主義の歴史 下 白鳥の歌1967~1992 , フランソワ・ドッス, (国文社、1999年), ISBN:978-4772004633
Concept and Form, 2 vols., Peter Hallward and Knox Peden, (Verson, 2012)
Related URL 坂本尚志「『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』 1960 年代フランスにおける学知、革命、文学」
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