5231003 History of Western Philosophy
Numbering Code | U-LET02 35231 LJ34 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Fri.2 | |
Instructor name | NISHIMURA YOUHEI (Part-time Lecturer) | |||
Outline and Purpose of the Course |
今日、家族のあり方は多様化し、異性が愛し合って血のつながった子供を作り育てる、といった近代以降の伝統的家族観はもはや当たり前ではなくなっている。異性が家族を作る必要もなければ、血のつながりがなくても親子になれる。また、保育や教育を家族がすべて担わないことも多いだろう。そうしたなか、家族は必要なのかといったことも問題となる。 本講義では、家族の意義やあり方を考える一つの視座として、古代哲学における家族論を取り上げる。これまで古代哲学の「家族」というテーマは看過されてきたと言える。あるいは、自由で対等な男性市民が徳を発揮する公的な活動を支えるための、ニーズを満たす私的領域でしかなく、そこに女性が閉じ込められてきたといった批判の対象となってきた。本講義では、そうした批判に向き合いつつ、古代哲学の家族論が持つ豊かさ・多様性を明らかにする。 |
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Course Goals |
西洋古代哲学史研究の手法を習得する。 古代ギリシアからヘレニズム・古代末期の哲学史を、家族というテーマのもとで理解できる。 現代の家族観を相対化し、家族の本質やあり方について考察できる。 |
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Schedule and Contents |
受講者の理解度や関心に応じて講義を進める。 1. イントロダクション 2. 現代の家族の問題と古代哲学 3. プラトンによる伝統的家族批判:『国家』 4. プラトン『法律』の家族制度 5. アリストテレスによる家族1:倫理学 6. アリストテレスによる家族2:政治学 7. アリストテレスによる家族3:家政学 8. ヘレニズム・ローマ哲学における家族:ストア派1 9. ヘレニズム・ローマ哲学における家族:ストア派2 10. ヘレニズム・ローマ哲学における家族:エピクロス派 11. ヘレニズム・ローマ哲学における家族:補足 12. 古代末期の家族論:アリストテレス主義 13. 古代末期の家族論:プラトン主義1 14. 古代末期の家族論:プラトン主義2 15. まとめ・フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy |
議論への積極的な参加(20%)、課題(個別報告など)への取り組み(30%)、学期末レポート(50%)を総合的に評価する。 レポートおよび個別報告については到達目標の達成度に基づき評価する。 |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 示される課題や、指定されたテクストを読み、理解を深めて授業に出席すること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 基本的に教員が資料をコピーして配布し、それを解説する仕方で授業を進める。 |