7031019 Archaeology

Numbering Code U-LET27 37031 LJ38 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type special lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name MUKAI YUSUKE (Institute for Research in Humanities Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 中国初期仏教寺院の伽藍配置が仏塔を中心とした構成であったことは、文献史料にもとづく諸先学の研究によって指摘されており、近年実際に発掘された南北朝時代(5~6世紀)の仏教寺院も確かに塔を中心としたものが多い。しかし、北朝末から隋唐時代(6~10世紀)になると、都城寺院の大規模化にともなって寺院の内部構造は複雑になり、伽藍配置も多様化していく傾向がみてとれる。一方、古代日本では、塔を中心とした飛鳥寺式・四天王寺式から塔と金堂を並置した法隆寺式・法起寺式、金堂前に二塔を並置した薬師寺式へと変化していったことが知られているが、その意味についてはさまざまな説が出され、その議論は決着していない。この講義では、インドから中国、そして朝鮮半島と日本列島への仏教寺院東伝の過程を明確にするとともに、寺院の空間構造という視点から、東アジア仏教寺院の特質をさぐることを目的とする。
Course Goals インド・ガンダーラから中国へと伝来した仏教寺院は、中国伝統建築と結合し、新たな寺院建築の様式を生みだした。東アジアの仏教文化は、インド文化と中国文化との融合を大きな特色としつつも、朝鮮半島から日本列島への伝播の過程でそれぞれの地域の独自要素も発現している。この講義では、インド・ガンダーラから中国、朝鮮半島、日本列島へと仏教寺院が東漸するにしたがって、その空間構造にいかなる変化が生じたのか、近年の考古学的調査によって明らかになってきた東アジア各地の寺院の具体的様相とその意義を理解することを目標とする。同時に、仏教寺院を中心とした歴史考古学や美術考古学・建築考古学の方法と成果について理解を深めることを目指す。
Schedule and Contents ①仏教寺院の東方伝播をめぐる問題
②インド仏教寺院の空間構造
③ガンダーラ仏教寺院の伽藍配置
④中国初期仏教寺院の伽藍配置
⑤北魏仏教寺院の伽藍配置
⑥雲岡石窟の寺院建築構造
⑦北魏洛陽永寧寺の九重塔
⑧東魏・北斉寺院の建築と伽藍配置
⑨新発見の南朝仏教寺院
⑩高句麗仏教寺院の伽藍配置
⑪百済仏教寺院の伽藍配置
⑫新羅仏教寺院の伽藍配置
⑬法隆寺式伽藍配置の源流
⑭双塔寺院の成立過程
⑮東アジア仏教寺院の特質
Evaluation Methods and Policy 平常点20%と学期末レポート80%をあわせて評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 日頃から自身の専門以外のさまざまな学問分野に目を向けるとともに、学内外の博物館施設などを利用して積極的に実物資料を見学するよう努めること。
Textbooks Textbooks/References 毎回レジュメを配布する。
References, etc. 中国初期仏塔の研究, 向井佑介, (臨川書店,2020年), ISBN:9784653044390
PAGE TOP