7331032 Sociology

Numbering Code U-LET30 17331 LJ45 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type special lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name NAONO AKIKO (Institute for Research in Humanities Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course この講義の目的は、記憶研究という新しい学際領域における主要な論点を、社会学的な関心に沿って検討することにある。記憶研究においては、記憶とは現在における過去の再構成であるという現在主義が主流であるが、他方で、過去の痕跡として記憶を捉える立場がある。社会学的記憶研究においては、アルバックスの集合的記憶論を参照しながら記憶の社会的枠組みを分析するものが多数を占めるが、他方で、集団の記憶の持続性に着目して、社会の結束や維持のメカニズムとして集合的記憶を論じる研究もある。この講義では、記憶研究において「記憶」がどのように概念化されてきたのかを概観した後に、集合的記憶論とその現代的展開を検討する。その上で、記憶研究における中心的な論点の一つである「トラウマ記憶」について、具体例を交えながら社会学的に考察し、記憶研究における二つの立場の接合可能性について検討する。
Course Goals 記憶研究における二つの理論的立場を理解したうえで、現代社会における記憶をめぐる論争を社会学的に考察することができるようになる。
Schedule and Contents 以下の計画に沿って講義を進める。ただし、講義や発表、ディスカッションの進み具合により、同一テーマの回数を変えることがある。

1:記憶研究という領域
2:記憶の概念史(1)
3:記憶の概念史(2)
4:記憶の主体
5:集合的記憶(1)
6:集合的記憶(2)
7:集団の記憶の伝承(1)
8:集団の記憶の伝承(2)
9:記憶の政治学(1)
10:記憶の政治学(2)
11:トラウマの概念史(1)
12:トラウマの概念史(2)
13:トラウマ記憶と社会(1)
14:トラウマ記憶と社会(2)
15:フィードバック
Evaluation Methods and Policy 担当文献の報告(40点)、討論への積極的な参加(20点)、レポート(40点)により評価する。
レポートについては、到達目標の達成度に基づき評価する。
3回以上授業を欠席した場合は、特別な理由がないかぎり、単位を認めない。
Course Requirements 参照テキストは主に日本語のものを使うが、英語の文献も使用するため、英語論文の読解能力が必要となる。
Study outside of Class (preparation and review) 講義形式での解説と指定文献の発表、ディスカッションで授業を進めていくため、指定された文献を読んでおくこと(予習)が必須である。
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