5531005 Philosophy of Religion
Numbering Code | U-LET07 35531 LJ34 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture |
Target Year | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Tue.5 |
Instructor name | IHARAGI DAISUKE (Graduate School of Letters Associate Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course |
古来、ミュートスはたえずロゴスを活気づけてきた。古典的な思想はいうに及ばず、現代の諸思想もまた、なお現存する神話的虚構を人間認識のための重要な素材として扱っている。たとえば、古代ギリシアの神話的(/叙事詩的)語りへの反応は、プラトン哲学ばかりでなく、ホルクハイマー/アドルノやヴェイユの哲学にも見られる。また、「オイディプス」や「アンティゴネ」といった神話的(/悲劇的)形象は、哲学・精神分析・フェミニズムなどを介して、今日に至るまでたえず別様に語り直されてきた。 本講義では、いくつかのユダヤ的な神話素に焦点を絞り、それを現代の哲学者たちがどのように解釈しているのかを確認しつつ、思索の糧としたい。中でも重視しているのは、「神的な命令(掟)とそこからの逸脱(侵犯)」という古代イスラエルの宗教に顕著な問題設定である。 |
||
Course Goals |
1.現代宗教哲学による物語解釈の基本的事項を理解する。 2.哲学と神話との関係性を洞察した上で、前者を後者に適用しつつ思索することができる。 3.複数の立場に関する学習や研究を通して、各人が自らの考えを展開できるようになる。 |
||
Schedule and Contents |
初回は導入に当てる。第2回から本格的な議論に入ってゆくが、講義の性質上、各サブトピックに対して【 】で指示した週数を充てる。各々を論じるのに時間が足りない場合は、問題を深く掘り下げてゆく目的で、週数を調整・変更する可能性がある。 1.導入的概説【1週】 2.原罪神話【4週】 3.族長神話【3週】 4.脱出神話【2週】 5.法の神話【4週】 6.フィードバック【1週】 ※フィードバックの方法は授業中に説明します。 |
||
Evaluation Methods and Policy | 学期末のレポートにより、到達目標の達成度に基づいて評価する。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 各テーマで扱う神話については、そのつど授業時に該当範囲を示しておくので、予習として少しでも目を通しておくと授業の理解が深まるだろう。授業後は、その回の講義内容を復習することで、自らの学習や研究に生かせるよう心がけてもらいたい。 |