7441001 Geography

Numbering Code U-LET31 37441 SJ39 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Fri.3
Instructor name Yamamura Aki (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 歴史地理学では、①地域環境や景観を叙述した歴史資料(テキスト)を歴史的文脈の中で正確に読み(講読)、②その中の地理情報を地図化し(復原図の作成)、③その後の地域構造の展開を把握した上で(新旧地形図の読図)、④現地を詳細に歩き、景観を観察して(巡検)、歴史資料と現在の地域構造の関連を考える。講読対象とするテキストは、織田信長の同時代の伝記である『信長公記』である。『信長公記』には、信長の転戦した地域についての戦国末期の景観が描出されている。このテキストに叙述された情報を、地図に照らして可視化すれば、織田信長の軍事行動、戦略、家臣団の構造、戦国末期の合戦の展開、村落や都市と戦国大名との関連、城下町建設・経営の具体像、戦国末期の自然環境などについて、新たな発見ができる。『信長公記』は比較的読みやすく、現代語訳本もあり、講読の参考になる。受講生はテキストを分担して、内容の解説、地形図上での解釈、関連するテーマの調べを行い、その成果をレジュメとしてまとめて発表する。それについて全員で討論を行う。また、『信長公記』に登場する地域について巡検を行う予定であり、地形図の編集を含めたレジュメ作成と発表も受講生が担当する。今年度は、本能寺の変(天正10年)に近い、天正8・9年の織田信長をめぐる合戦の地理を読み解く。
Course Goals 歴史地理学の視角を理解し、①文献講読、②景観復原図の作成、③地形図の読図、④巡検といった、基本的な方法を実践できるようになる。また、これらの実践を通じて、地理学的想像力・発想力を身につける。
Schedule and Contents 授業計画
第1回:概要説明、『信長公記』に登場する地域の新旧地形図の読図
第2回:『信長公記』(播磨・但馬平定)の発表と討論
第3回:『信長公記』(羽柴秀吉の鳥取城攻め)の発表と討論
第4回:鳥取城下町の形成に関する発表と討論、発表順・分担の決定
第5回:『信長公記』(大坂石山本願寺との戦い)の発表と討論
第6回:中世大坂、大坂城下町の形成に関する発表と討論
第7回:『信長公記』(佐久間父子追放)の発表と討論
第8回:『信長公記』(徳川氏・武田氏の遠江をめぐる戦い)の発表と討論
第9回:『信長公記』(馬ぞろえの儀式)の発表と討論
第10回:『信長公記』(高天神城の攻略と能登・若狭の家臣配置)の発表と討論
第11回:『信長公記』(和泉国槇尾寺への攻撃)の発表と討論
第12回:『信長公記』(越中・能登の平定)の発表と討論
第13回:『信長公記』(伊賀平定)の発表と討論
第14回:『信長公記』(淡路平定)の発表と討論
第15回:総括(フィードバックを含む)
Evaluation Methods and Policy 期末レポート(巡検レポートの提出でも可)30%
平常点(毎週の授業感想の提出、担当回の発表・レジュメ作成)70%
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 授業の発表や討論等から得られたことや感想を毎回提出することが復習となる。必ず1回は、巡検レジュメの作成・発表か『信長公記』の講読レジュメ作成・発表があたる。巡検レジュメの作成者は、実際の巡検の時に説明も行う。
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