3331001 German Language and Literature
Numbering Code | U-LET17 33331 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture |
Target Year | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Fri.4 |
Instructor name | KAWASHIMA TAKASHI (Graduate School of Letters Associate Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 前近代の文学に動物が登場するとき、それは人間のメタファーとして何らかの寓意を表現するか、象徴的な意味合いを帯びたモチーフとして働くか、いずれかのケースが多く、現実の動物そのものに関心が向くことは稀だった。しかし近代に入り、特に19世紀のリアリズムの時代以降、リアルな動物が描かれることが増えていく。この動きは、家畜としての動物や狩猟の対象になる動物の苦痛が問題化され、いわゆる「動物の権利」が唱えられ、動物愛護運動や菜食主義運動が盛んになっていく過程と連動していた。そこでは、「他者」としての動物の視点から人間の存在を相対化し、批判的に捉える人間中心主義批判の文学が数多く生み出された。この授業では、以上のような流れの中で具体的にどのような動物がドイツ文学に描かれてきたかを見ていく。 | ||
Course Goals |
1.ドイツ文学に描かれる「動物」の姿の多様性を知り、それぞれの描写の文化的文脈を把握できるようになる 2.人間と動物の関係について考えを深める |
||
Schedule and Contents |
前半は講義形式で授業を進める。動物が描かれているいくつかのテクストを取り上げ、精読を実演する。後半は受講者に同様の手順で自分の好きなテクストについて発表してもらう。 第1回 イントロダクション――聖書と寓話の中の動物 第2回 ゲーテ『ライネケ狐』 第3回 グリム童話に描かれた動物たち 第4回 エッシェンバッハ『クランバンブリ』 第5回 ボンゼルス『みつばちマーヤの冒険』 第6回 ザルテン『バンビ』 第7回 ケストナー『動物会議』 第8~14回 受講者による発表 第15回 まとめ |
||
Evaluation Methods and Policy | 授業中の小課題にもとづく平常点(50%)および期末レポート(50%)で評価する。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業で扱ったものに限らず、できるだけ多くの文学作品を実際に手に取って読んでみてほしい。 |