東洋法史

Numbering Code U-LAW00 21711 LJ41 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 4 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.2・Wed.2
Instructor name SUZUKI HIDEMITSU (Graduate School of Law Professor)
Outline and Purpose of the Course  本授業では、東洋世界で固有に発展してきた法体系のあり方を考察するため、前近代中国の法と裁判について、最後の王朝である清の時代を中心として、その概要と特徴を学ぶことを目的とする。
 法に関しては、まずその前提として帝制の基本構造を説明した後、成文法の中心的存在たる「律」と呼ばれる刑法典について解説する。そして清代では基本的に成文法の枠外に置かれた民事関係について、家族法関連および取引法関連の慣行などを概観する。裁判に関しては、紛争を解決することを主目的とする聴訟と、刑罰を科すことを主目的とする断罪とに区分して説明する。その他、国家の裁判との比較で民間における紛争解決にも言及する。
Course Goals ・清代の法体系の概要を説明できるとともに、他の法体系との比較でその特徴を説明できる。
・法制史の観点から中国社会の特徴を説明できる。
Schedule and Contents 第1回  帝制の基本構造(1):統治観念
第2回  帝制の基本構造(2):官僚と科挙制度
第3回  律の体系(1):法典編纂史
第4回  律の体系(2):清代の法典
第5回  律の体系(3):律の性格1
第6回  律の体系(4):律の性格2
第7回  律の体系(5):絶対的法定刑主義
第8回  律の体系(6):名分論
第9回  家族と相続(1):分形同気
第10回  家族と相続(2):宗と姓
第11回  家族と相続(3):同居共財
第12回  家族と相続(4):家産分割
第13回  売買と所有(1):売と典
第14回  売買と所有(2):管業来歴
第15回  裁判制度と紛争形態
第16回  紛争頻度と民間の解決
第17回  聴訟(1):聴訟の手続1
第18回  聴訟(2):聴訟の手続2
第19回  聴訟(3):聴訟の性格1
第20回  聴訟(4):聴訟の性格2
第21回  断罪(1):覆審制の概要
第22回  断罪(2):覆審制の性格
第23回  断罪(3):秋審
第24回  断罪(4):権宜の概要
第25回  断罪(5):権宜の性格
第26回  断罪(6):律例の意義
第27回  断罪(7):断罪と官僚制
第28回  裁判の全体像
《期末試験》
第29、30回 フィードバック
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