日本法制史

Numbering Code U-LAW00 21221 LJ41 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 4 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4・Wed.4
Instructor name ITOU TAKAO (Graduate School of Law Professor)
Outline and Purpose of the Course 日本法の歴史的展開過程を概観する。本講義の主要な意図は、日本法の形成・転換過程の検討を通じ、現行日本の法体系を、時間軸に沿って、相対化して理解する視点を提供することにある。
Course Goals 日本法の展開を、歴史の全般的な発展過程と有機的に結びつけて理解できるようになる。
現行日本法の構造を、歴史的位相の下に正確に位置づけ把握できるようになる。
Schedule and Contents 1 前近代日本の法体系・法秩序の特質; 古代・中世・近世において、近代法とは「異質」だが、それ固有の論理構造をそなえた法体系・法秩序が作動していたことを確認し、検討する。
 (1)序論・日本列島上の国家形成/(2)律令国家と法/(3)王朝国家と法/(4)鎌倉期の国家と法/(5)室町期の国家と法/(6)近世国家の創出/(7)近世の法と社会/(8)土地法の史的展開/(9)家族法の史的展開/(10)契約法の史的展開/(11)第一部まとめ
2 近代日本法の形成; 明治前期に焦点をあて、西欧法体系の導入過程を、日本固有の法体系・法秩序との連続・不連続にも留意しながら検討する。
 (12)明治国家機構の形成・王政復古、(13)維新政権、(14)明治太政官制の模索/(15)私法秩序の形成/(16)裁判制度の形成・裁判所の誕生、(17)司法制度の確立/(18)内閣制度の成立/(19)明治憲法の成立/(20)民法典の編纂/(21)第二部まとめ
3 近代日本法の成立とその変容過程; 明治中期における諸法典の整備を経て、社会変動との相互作用の下に展開していく法の変化を、第二次世界大戦後の法制改革期までの時期にわたって検討する。
 (22)立憲制の展開・初期議会から桂園期まで、(23)大正期立憲制の発展/(24)民・刑事法の展開/(25)社会運動と法の再編/(26)経済法の展開/(27)立憲制の崩壊/(28)明治憲法体制の終焉/(29)占領下の法制改革/(30)第三部まとめ

毎回の講義時に資料を配布するが、これは授業中で言及する史料や略年表を掲載したものである。定型的知識を機械的に摂取すればよしとするような、悪しき受講態度を排するため、原則として、講義内容を「要約」した類の配布資料はない。
授業方針は「最大公約数的な知識を受講者に満遍なく与える」ことではなく、「各受講者がそれぞれの知的関心と能力に応じ、各自それぞれに内容を汲み取る」ことであるから、自発的に講義内容と関連する書籍・文献などに親しみつつ、自分なりの問題関心を抱いて授業に出席していることを期待する。
(ただし対面授業が行えない場合、以上の授業方式にも変更があり得る。)
PAGE TOP