政治過程論

Numbering Code U-LAW00 21321 LJ42 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 4 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4・Wed.4
Instructor name MASAKI KONDO (School of Government Professor)
Outline and Purpose of the Course  福祉国家の理論および事例について講義し、受講者が福祉国家の発展・変容の政治過程について理解を深めることを目的としています。
 本講義は大きく3つに分かれます。
 第Ⅰ部では、福祉国家の基礎理論について解説します。第二次世界大戦後の国際的な政治経済体制の特徴と、戦後福祉国家が成立した背景について説明した後、それがグローバル化とポスト工業化によって変容していくプロセスを検討します。その上で、福祉国家類型と政治をめぐる主要な理論を取り上げます。
 第Ⅱ部では、各類型の代表国を取り上げ、それぞれの福祉国家・政治の展開について論じます。社会民主主義型福祉国家のスウェーデン、自由主義型福祉国家のアメリカ、保守主義型福祉国家のドイツ、家族主義型福祉国家の日本を事例として、理論を援用しつつ、各国の特殊性にも目配りして講義します。
 第Ⅲ部では、現代の福祉国家が直面する課題に焦点を当て、福祉国家の展望について考察します。「新しい社会的リスク」に直面してどのような改革アイディアが提起されているか(社会的投資やベーシックインカム)、福祉国家がジェンダー関係にどのような影響を与えるか、福祉ガバナンスとは何かについて論じます。また、どのような福祉国家で排外主義が強まるのか、気候変動対策と連動してどのような福祉国家改革が構想されているか等、比較的新しい分野も取りあげます。
Course Goals ・福祉国家理論の基礎を修得すること。
・主要福祉国家の政治過程を理解すること。
・国際比較の観点から、日本の福祉国家の特徴を捉えること。
・福祉国家のゆくえについて考察するために必要な素養を身に着けること。
Schedule and Contents  以下の順序で各項目について取り上げます。それぞれ1~3回にわたって授業する予定です。フィードバックを含めて合計30回の授業を行います。

1.イントロダクション:本講義の視点
【Ⅰ部 福祉国家の理論】
2.戦後の政治経済体制
3.グローバル化の政治経済学
4.資本主義の多様性
5.福祉国家の類型論
6.福祉国家の政治経済学
【Ⅱ部 主要国の福祉国家】
7.スウェーデンの福祉国家
8.アメリカの福祉国家
9.ドイツの福祉国家
10.日本の福祉国家
【Ⅲ部 福祉国家のゆくえ】
11「新しい社会的リスク」と福祉国家改革
12.ジェンダー福祉国家論
13.多元化する福祉
14.移民と福祉国家
15. 気候変動と福祉国家
≪期末試験≫
16.フィードバック
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