Social Epidemiology
Numbering Code | G-LAS13 80010 LB90 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Graduate students | Target Student | For science students | |
Language | Japanese and English | Day/Period | Mon.3 | |
Instructor name | KONDO NAOKI (Graduate School of Medicine Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
社会疫学は、貧困や教育、就労環境、社会的孤立、住環境、ひいては様々な政策や地球環境といった、いわゆる「健康の社会的決定要因」について、疫学の手法を用いて明らかにし、そこから生じる健康格差を制御する公衆衛生活動に資することを目的としています。「誰一人取り残さない」健康な社会の実現に向けた学術分野の一つです。 本コースでは、社会疫学の基礎的な理論と、各健康の社会的要因についての各論、そして研究のための分析手法について学びます。 コース主担当の近藤による総論および主要テーマのレクチャーに加え、各論では当該分野の第一人者を非常勤講師に招きます。毎年、講師たちとのアツい議論が交わされます。 |
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Course Goals |
1.社会疫学の視座を理解する。 2.主な健康の社会的決定要因の種類、評価法、実態について理解する 3.社会学・経済学・倫理学・行動科学/社会心理学など近傍学問の関連理論を理解する 4.健康格差の評価法の基礎を理解する 5.健康格差の制御法の基礎を理解する 6.社会疫学の保健活動や臨床への応用法について、自身の認識と意見を持つ。 |
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Schedule and Contents |
1. 社会疫学総論 2.社会経済状況 3. 貧困と社会的排除 4. 社会格差 5. 格差の認知科学と政治哲学 6. 社会関係(高木大資) 7. ソーシャル・キャピタル 8. ジェンダー(本庄かおり) 9. ライフコース疫学(藤原武男・東京医科歯科大) 10. 健康格差の測定(長谷田) 11. 多重レベルの現象把握とデータ分析 12. 建造環境(高木大資・東京大) 13. 健康格差の制御法:コミュニティへのアプローチ 14. 健康格差の制御法:行動科学の応用 15. レビュー&フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy |
出席・講義内小テスト 40%、レポート60% レポート課題はコース開催中に提示します。 レポートについて:期間中2,3回レポート課題を課します。 *A4一枚程度とし、最大2枚まで。 *締切:各講義日の1週間後の正午 *課題名・氏名・学籍番号・提出日を明記すること *事実関係やデータ、フレーズ等引用した場合、必ず引用データの出所を示すこと。引用した資料のリストは最後に記載すること。インターネットからの長文のコピー&ペーストは禁止(図表やデータについては、引用元を明記した上で可)。 |
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Course Requirements |
事前配布資料にざっと目を通しておくこと(精読は不要)。 テキストである「社会と健康:社会と健康: 健康格差解消に向けた統合科学的アプローチ(川上・橋本・近藤編著)(東京大学出版会)に即して講義を進めるため、当該章の予習復習を期待します。 |
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Study outside of Class (preparation and review) | 履修届け出後、関連する論文をまとめたコースパッケージへのオンラインアクセスを提示します。各回と関連する論文については事前にスキム・リーディングしておくことを推奨します(精読は不要)。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 社会と健康: 健康格差解消に向けた統合科学的アプローチ, 川上憲人・橋本英樹・近藤尚己(編著), (東大出版会, 2015), ISBN:978-4-13-060411-6, 2回目の講義以降、各講義に関連する章を読んでおくことを推奨します。社会疫学分野にて著者割引で購入できます。希望者はcontact at socepi.med.kyoto-u.ac.jpまでメールするか、社会疫学分野オフィス(医学部先端棟2F)までお越しください。 | ||
References, etc. |
健康格差対策の進め方:効果をもたらす5つの視点, 近藤尚己, (医学書院, 2016), ISBN:978-4-260-02501-0, 特に後半の講義内容に関連。 Social Epidemiology 2nd Edition, Lisa F. Berkman, Ichiro Kawachi, and M. Maria Glymour, (Oxford, 2014), ISBN:9780195377903, ヘビーですが読み応えあり。邦訳が大修館から上下巻あり(社会疫学分野にて訳者割引で購入化)。 健康格差 あなたの寿命は社会が決める, NHKスペシャル取材班, (講談社現代新書), ISBN:978-4-06-288452-5, たいへん読みやすい一般むけ入門書。 資料は日本語のものと、その英語訳したものを配布しますが、講義は基本的に日本語で行う予定です。 |