Topics in Japanese History (Law and Order in Premodern Japanese Society)

Numbering Code U-LAS01 20020 LJ38 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Thu.2
Instructor name TAKATANI CHIKA (Graduate School of Law Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course  近代社会は、すべての人々が公権力による法や裁判にアクセスすることができる。しかし、前近代社会においては、統一的な公権力・法・裁判のいずれもが不十分なまま、直面する諸問題に対し、臨機応変に法や秩序が模索されていた。
 この授業では、日本の前近代社会の秩序形成について、近代の法や裁判のあり方と比較して評価するのではなく、前近代社会に強く浸透していた、宗教・文化・慣習などの役割に焦点をあて、そこに共存する合理性と非合理性・そこから生まれる法や秩序を通して、「異文化としての歴史」を学ぶ視点を涵養する。
 そして、前近代社会で生まれた多様な法や秩序を、ありのままにみてゆくことによって、現代社会において、さまざまな制度設計や改革の背景として語られる、一般的な「日本の伝統」「日本人の法意識」といったイメージを見直し、相対化することができるだろう。それは歴史を学ぶ面白さの一つである。
Course Goals 法制史学の方法論および諸隣接分野との学際的研究・比較検討の方法論について理解する
Schedule and Contents イントロダクション
第1回 近代と前近代の法・裁判
第2回 歴史学はどのような学問か

古代の法と社会
第3回 中国における徳治と法治、律令の形成
第4回 日本における律令の移入
第5回 古代から中世へ

中世の法と社会
第6回 御成敗式目
第7回 自力救済をめぐる諸問題
第8回 法と宗教1起請文の位置づけ
第9回 法と宗教2 神判の比較史

中世から近世へ
第10回 文書主義
第11回 分国法 
第12回 都市の法、村落の法
第13回 中世から近世へ、そして近代へ
第14回 まとめ

フィードバック
Evaluation Methods and Policy 授業で紹介した文献の中から1冊(新書・選書など)を選び、レポートを提出。

【評価基準】*平成26年度以前のカリキュラムの適用学生
  到達目標について以下の評価基準に基づき評価する。
   80~100点:目標を十分に達成しており、優れている。
   70~ 79点:目標について標準的な達成度を示している。
   60~ 69点:目標につき最低限の水準を満たすにとどまる。
    0~ 59点:目標について最低限の水準を満たしておらず、さらに学習が必要である。
 【評価基準】*平成27年度以降のカリキュラムの適用学生
  到達目標について以下の評価基準に基づき評価する。
   96~100点:目標を十分に達成しており、とくに優れている。
   85~ 95点:目標を十分に達成しており、優れている。
   75~ 84点:目標について良好な達成度を示している。
   65~ 74点:目標について標準的な達成度を示している。
   60~ 64点:目標につき最低限の水準を満たすにとどまる。
    0~ 59点:目標について最低限の水準を満たしておらず、さらに学習が必要である。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 授業で紹介した参考文献等を読んで復習する
Textbooks Textbooks/References プリント等を配布する。
References, etc. 日本法史から何がみえるか, 高谷知佳・小石川裕介編, (有斐閣)
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