ILAS Seminar :Introduction to Environmental Risk Analysis
Numbering Code | U-LAS70 10001 SJ50 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar | |
Target Year | Mainly 1st year students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Fri.5 | |
Instructor name |
YONEDA MINORU (Graduate School of Engineering Professor) YOKO SHIMADA (Graduate School of Engineering Associate Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
環境リスクとは、環境中、つまり身の回りに存在する微量汚染物質などに起因する健康への悪影響の可能性(リスク)と定義しています。身の回りに存在する汚染物質には様々なものがあり、それらの健康リスクには取るに足りない小さなものから、緊急に対策を要する重大なものまで様々なものがあります。しかし、マスコミでの報道などでは、その健康リスクの大きさが定量的に表現されていることは少なく、いたずらに不安のみを煽るような情報がマスコミやネット上にもあふれ、リスクの大きさに応じて取るべき対策とはことなった対策がとられているような例も数多く存在します。 本授業では環境リスク工学入門として、各受講者が環境中微量汚染物質による健康影響の種類と、その危険性の定量的評価方法を理解して身につけることにより、実際に身の回りに存在する様々な環境リスクを比較し、最適な判断、行動をとることが可能となることを目的としてます。 |
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Course Goals | 実際に身の回りに存在する様々なリスクを定量的に評価する方法を理解して、現実のデータ、あるいは模擬データを用いて、様々な健康リスクの定量的評価をEXCELなどを用いて計算する方法を身につけます。さらにいくつかの環境リスクを制御する方法を提案するために、汚染物質が環境中で移動する様子や、それら汚染物質に一般市民が曝露される様子、さらには感染症が拡がる可能性などをEXCELを用いて計算する方法も身につけます。 | |||
Schedule and Contents |
第1回 環境リスクとは(米田と島田):環境リスクとは何かを学ぶとともに、リスクの定量的評価方法の基礎を理解する。(以下、各回にEXCELなどを用いた演習を含む) 第2回 汚染物質の毒性(米田または島田):いくつかの汚染物質をピックアップし、その健康影響や発癌性を調べる方法を理解する。 第3回 曝露量の計算(米田または島田):リスクの定量的評価を行うための各個人の汚染物質曝露量を計算する方法を理解する。 第4回 発癌性の定量的評価(米田または島田):身近な環境中に存在する化学物質による発癌性を定量的に評価する方法を理解する。 第5回 基準値の設定(米田または島田):化学物質の摂取量基準や環境基準がどのように決められているかを理解する。 第6回 汚染物質の環境中移行1(米田または島田):単純なコンパートメントモデルを用いて、環境中の汚染物質濃度を推定する方法を理解する。 第7回 汚染物質の環境中移行2(米田または島田):より複雑なコンパートメントモデルを用いて、汚染物質の環境中での1次元移動を評価する方法を理解する。 第8回 汚染物質の環境中移行3(米田または島田):さらに複雑なコンパートメントモデルを用いて、汚染物質の環境中での2次元移動を評価する方法を理解する。 第9回 モンテカルロ法によるリスク評価1(米田または島田):モンテカルロ法によるリスクの定量的評価方法の原理を理解する。 第10回 モンテカルロ法によるリスク評価2(米田または島田):モンテカルロ法により、環境中汚染物質濃度の確率分布を評価する方法を理解する。 第11回 モンテカルロ法によるリスク評価3(米田または島田):モンテカルロ法により、環境中汚染物質による健康影響の確率分布を評価する方法を理解する。 第12回 感染症のシミュレーション1(米田または島田):モンテカルロ法を用いて、感染症の罹患率変化を推定する方法を理解する。 第13回 感染症のシミュレーション2(米田または島田):より複雑な条件下において、感染症の罹患率変化を推定する方法を理解する。 第14回 総合問題(米田または島田):今までに学んだ各種評価方法を総合する形で、環境リスクを定量的に評価する応用問題について検討する。 第15回 フィードバック(米田と島田) |
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Evaluation Methods and Policy |
授業への参加状況(30%)と、複数回の小レポート(50%)および最終レポート(20%)で評価する。レポートについては到達目標の達成度に基づき評価する。 4回以上授業を欠席した場合には、不合格とする。 |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | ほぼ毎週、演習課題を出します。必ず、次回の講義日までに演習課題を仕上げて、求められれば、講義中に発表できるようにして下さい。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 毎回、プリントを配布する予定です。 |