ILAS Seminar :Information Scientific and Physical Approaches to Musical Intelligence
Numbering Code | U-LAS70 10001 SJ50 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar |
Target Year | Mainly 1st year students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Mon.5 |
Instructor name | NAKAMURA Eita (Hakubi Center for Advanced Research Program-Specific Assistant Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 現代では、文化や人間の知能といった従来は人文学で扱われた対象を、自然科学的な手法で研究することが可能になってきている。情報技術で扱えるデータやデータ解析手法が急速に発展している中、こうした学際的な学問領域は今後さらに拡がり、人間を含めた広い意味での自然を理解するための研究が加速すると考えられる。本セミナーの目的は、このような具体例である音楽知能に関する学術分野に触れ、その研究手法を理解することである。また、学際的な観点から学術的問題を見つける能力を養うことも目的とする。講義の前半では、統計学習という視点で知能情報処理の様々な側面が数学的に記述できることを学ぶ。後半では、文化進化を理解するための力学系に基づく進化理論と最近のデータ解析の結果について学ぶ。また各自が考えるテーマについてデータ解析実習を行う。講義と実習を通じて、人間の知能や文化を扱う情報学および物理的手法の基礎および最近の研究動向について学ぶ。 | ||
Course Goals |
・音楽データを主な対象として、人間の知能に対する自然科学的手法の基礎を理解する。 (特に、統計学習・統計的推論・進化理論といった基本概念を理解する。) ・実習を通して、学術的問題を見つけて研究し、その結果を発表・報告する能力を身につける。 ・積極的に質問や議論する能力を養う。 |
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Schedule and Contents |
以下の内容について各1回の講義を行う。ただし講義の進み具合や学生の興味などに応じて、内容を変更することがある。 (1) 授業内容の概説と関連研究分野の動向紹介 (2) 音楽データ形式、楽典知識 (3) 確率的生成モデル、統計学習 (4) 時系列の生成モデルと自動作曲 (5) 統計的推論と音楽ジャンル分類・調推定 (6) 教師なし学習と文法学習 (7) 音楽スタイルの時代変化 (8) 力学系、進化理論 (9) 統計学習を介する文化進化のモデル (10) 音楽スタイルの進化モデル (11) 実習のテーマ決め (12) データ解析実習第一回 (13) データ解析実習第二回 (14) 実習の結果の発表と議論 (15) フィードバック(方法は別途連絡する) |
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Evaluation Methods and Policy | 出席と参加の状況(40%)、発表と議論(30%)、およびレポート(30%)に基づき評価する。発表とレポートにおいて独自の工夫が見られる場合は、高い点数を与える。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) |
毎回の授業内容を復習(1時間程度)。 レポート作成および実習結果の発表資料の作成のための数時間程度の学習。 |
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References, etc. | 文化進化論, アレックス・メスーディ, (2016), ISBN:4757143303, 文化進化に興味のある学生には、自習用にこの書籍を薦める。その他は授業中に紹介する。 |