ILAS Seminar :Thinking Science and Technology - Perspective from Humanities
Numbering Code | U-LAS70 10001 SJ50 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar | |
Target Year | Mainly 1st year students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Fri.5 | |
Instructor name | SETOGUCHI AKIHISA (Institute for Research in Humanities Associate Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
本セミナーでは、ミシェル・フーコー『臨床医学の誕生』を講読する。フーコーは、現代の科学や医学の知がつくりあげている権力構造について分析した20世紀を代表する哲学者である。その初期の著作『臨床医学の誕生』(1963年)でフーコーは、18世紀末における臨床での観察が、それまでの医学の知の変容をもたらしたことを論じている。それは解剖学的な知識によって近代医学が誕生したとする伝統的な医学史の歴史観とは大きく異なるものだった。 本書は、現在の科学知のあり方についても示唆を与えてくれるはずである。コロナ禍が見せつけたのは、私たちの身体がつねに観察・監視の対象になっているということだった。そのような身体をつらぬくまなざしの誕生について論じているのが『臨床医学の誕生』である。この授業では、本書を精読して内容を検討していく。 |
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Course Goals |
- 一冊のテキストを読みきって理解する。 - 人文学的な文章を読み解いて、論理的に表現できるようになる。 |
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Schedule and Contents |
第1回 ガイダンス セミナーの概要、進め方について説明する。 第2回~第14回 『臨床医学の誕生』を1章ずつ読み進めていく。 参加者による内容紹介、内容の確認の議論という形式で進めていく。目次は以下の通り。 序 第1章 空間と分類 第2章 政治的意識 第3章 自由な場 第4章 臨床医学の淵源 第5章 施療院の教訓 第6章 徴候と症例 第7章 見ること、知ること 第8章 屍体解剖 第9章 不可視なる可視 第10章 熱病の問題 結論 第15回フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy |
- 出席と授業中の報告(60点) - 課題レポート(40点) |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
- 参加者はテキストを読んでくる。 - 発表者はレジュメを作成する。 |
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Textbooks | Textbooks/References | 臨床医学の誕生, ミシェル・フーコー, (みすず書房、2020年), ISBN:4622089017, 初回授業時に数回分のコピーを配布する。 |