History and Culture of Japan
Numbering Code | U-LAS07 10010 SJ31 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 1st year students | Target Student | International students | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.2 | |
Instructor name |
YUKAWA SHIKIKO (Institute for Liberal Arts and Sciences Associate Professor) TAKASHINA ERIKA (Graduate School of Global Environmental Studies Professor) MORITSU TAKASHI (Part-time Lecturer) SASAKI YUKI (Institute for Liberal Arts and Sciences Program-Specific Associate Professor) |
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Outline and Purpose of the Course | 本授業では、古代から現代に至る日本の文化を、文学、歴史、哲学、美術の多方面から捉え、考察して行く。長い歴史を経て、日本のさまざまな文化的所産がいかに形成され、また時代の流れとともにいかに変貌を遂げてきたかを考え、理解を深めることを目的とする。 | |||
Course Goals |
・日本文化の根幹の一つを成す日本文学に造詣を深め、その特徴を理解できるようになる。上代から現代に至る主要な作品を読解しつつ、文体や思想、時代背景について理解を深める。 ・江戸末期から明治期にかけて、日本の美術が、どのように西洋芸術から影響を受け、変化していったかを理解できるようになる。 ・江戸期に生まれた「いき」という日本的な美の価値観に対し、近代の思想家がどのような解釈を行ったか、またどのように自文化を捉えようとしたかについて考察し、理解を深める。 |
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Schedule and Contents |
授業計画は以下のとおりである。 ・第1週~6週 日本の古典文学(6回)【国際高等教育院准教授 湯川 志貴子】 『萬葉集』、『伊勢物語』、『徒然草』、『冥途の飛脚』など、上代から近世までの日本の代表的な古典を扱う。毎回、対象作品(抜粋)を読解しつつ、家族、恋愛、美などといった、普遍的なテーマに対する日本人の観念や価値観について考える。原文と現代語訳を用いながら、各作品の内容やあらすじを把握するとともに、時代背景の基礎知識を身につけることを目指す。重要な文学的概念、文学的技法や修辞法なども適宜紹介する。 第1週~2週 古代日本における通い婚━『萬葉集』を例に━ 第3週~4週 日本の古典に見る恋愛━『伊勢物語』の「心なさけあらむ男」━ 第5週 「花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは」━兼好の美意識と恋愛観━ 第6週 『冥途の飛脚』━夫婦の情愛、親子の情愛━ ・第7週~10週 日本の近現代文学(4回)【国際高等教育院特定准教授 佐々木 幸喜】 本講義では近現代文学を扱う。明治から現代に至る、この150年余りの間に、数多くの文学作品が登場した。 それらは、時代を取り巻く思想や制度、表現と密接に関わり合いながら生み出されたものである。 本講義では、京都を舞台とした小説を数編ずつ取り上げ、実際に読解しながら、基本的な分析概念も紹介する。 文学者と京都との関わりに着目するとともに、「文化」の枠組みを考えてみたい。 第7・8週 「文学」あるいは「小説」とは何か、作家と京都―明治・大正編 第9週 作家と京都―昭和編 第10週 作家と京都―平成編 ・第11週~12週 近世・近代美術史(2回)【人文科学研究所教授 高階 絵里加】 日本の近代美術と西洋: 19世紀半ば、長い鎖国ののち西洋に向けて大きく門戸を開いた日本では、あらゆる分野に西洋化の波が押し寄せたが、美術もまた例外ではなかった。江戸末期から明治期に西洋芸術の概念や技法にであい、大きく変化した日本の美術について、絵画を中心にスライドで具体的な作品を見ながら考える。 ・第13週~14週 近代日本の美意識(2回)【国際高等教育院非常勤講師 守津 隆】 本講義では、美的感覚という一側面をとりあげ、日本的な美の価値観について、近代日本の哲学者である九鬼周造がどのような解釈をおこなったかを見て行く。日本的な美の価値基準といっても、「あはれ」や「わび、さび」などを始めとして非常に多いが、九鬼が注目したのは江戸期に生まれた価値である「いき」である。そこでまず、「いき」という独特な美的価値観を理解していくために、「いき」な事象の実例を見て行くことから始め、次に「いき」というものを九鬼がどのように扱おうとしたか、その方法を確認していく。その上で、じっさいに九鬼の「いき」の解釈について、その内容を紹介していく。これらを通じて、近代日本の思想家がどのように自文化を理解しようとしたか、その理解の仕方の特質は何か、考えていくことを目指す。 ・第15週 期末試験 ・第16週 フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 「参加態度」30%、「課題」20%、「期末試験」50%で評価する。 | |||
Course Requirements | 日本語・日本文化研修留学生限定 | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 事前に配布した資料は必ず読んでくること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 資料を配布する。 |