Readings in Humanities and Social Sciences (Law, English)I-E1

Numbering Code U-LAS03 10006 SB48 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 2nd year students or above Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Wed.4
Instructor name SHIRAI MASAKAZU (Graduate School of Law Professor)
Outline and Purpose of the Course  本授業の目的は、英語で書かれた専門的な文献を精読することを通じて英文読解能力を養うことのほか、民事法分野における法の経済分析(いわゆる法と経済学)の基礎的な素養を習得することにある。伝統的な法学における利益考量は、解釈論におけるにせよ、立法論におけるにせよ、しばしば直感的で曖昧な傾向があることは否めない。これに対し、経済分析は、法制度に対応して人がどのように行動するのか(またはしないのか)について、現実を抽象化したモデルに基づく客観的な分析を行うことを可能にする。ただし、複雑な現実世界をモデル化して分析する経済分析は、思考の整理のためには有用なツールである一方で、モデル化の際に抜け落ちてしまった現実世界との差異に注意を払わないと、経済分析を「誤用」してしまう危険もある。そこで、本授業においては、経済分析の有用性とその利用の際の注意点を習得し、法を機能的な観点から捉える視点を身に付け、法律家(または政策担当者)として説得的な議論ができるようになることを目指す。
 以上の学習を通じて、将来の進路として法学研究者を考えている方はもとより、法制度に関する政策・立案を担う公務員(なお、裁判官も広い意味での法の政策・立案を担う公務員に含まれる)としての進路を考えている方、企業法を専門とする弁護士または企業の法務部員としての進路を考えている方(企業法の世界では法を機能的な観点から捉える視点を備えていることはもはや不可欠である)にも、将来に役立つ一定の有益な知見が得られるのではないかと考えている。
Course Goals ・英語で書かれた専門的な文献の読解力を高める。
・正確な日本語訳ができるように、日本語の表現力を高める。
・法を機能的な観点から捉える視点を身に付け、法律家として説得的な主張ができるようになる。
Schedule and Contents 第1回 イントロダクション
 指定文献の紹介、法の経済分析に関する基礎的な知識・考え方の説明、授業の進め方と準備・発表の方法の周知を行う。

第2回~第14回
 指定文献を毎回3頁程度を目安に読み進める。扱う文献は、"Analytical Methods for Lawyers"第2版の第7章の一部で、不法行為法および契約法の経済分析の基礎を扱う。事前に指定した和訳担当者が準備した日本語訳の発表に対し、教員が解説・補足を加える。英文読解の正確性や内容理解について適宜質疑応答しながら、授業を進める。なお、和訳担当者以外の出席者に対しても、随時指名して発言を促す。

第15回
 期末試験

第16回
 フィードバック(具体的な方法は別途連絡する。)
Evaluation Methods and Policy 平常点(授業への参加状況、授業内での発言、割当和訳の提出状況・出来:30%)と期末試験(70%)により評価する。ただし、授業中に割当和訳を一度も発表しなかった者には、単位を認めない。
Course Requirements 外国文献講読(法・英)は専門への導入コースなので二回生以上を対象とする。
Study outside of Class (preparation and review) 授業当日に扱う予定の文献を精読するなど、毎回必ず予習をして授業に臨むこと。
Textbooks Textbooks/References 必要な資料は配布する。
PAGE TOP