Interdisciplinary Sciences :Life and Human Society (Interactions between Nature and Humans)

Numbering Code U-LAS60 10001 LJ17 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Tue.5
Instructor name NISHIKAWA KANTO (Graduate School of Global Environmental Studies Associate Professor)
USAMI MAKOTO (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 人間社会が直面する問題を適切に理解するうえで必要な、生物学に関連する基礎的な概念と考え方について講義・討論する。授業では、人間社会におけるさまざまな問題のうち、公害問題、地球環境問題、持続的な生態系資源利用・管理に関連する問題を取り上げ、こうした問題のより正確な科学的知識と認識にもとづいた問題の解決方法の考案にむけて、生物学・生物多様性科学・生態学に関する知識・基本概念・考え方がいかに必要で、いかに重要であるかを理解することを目的とする。
Course Goals 人間社会が直面する問題を適切に理解するうえで必要な、生物学および生物多様性科学・生態学に関する基礎的な知識・基本概念・考え方を習得することを目指す。さらに、これらの知識・基本概念・考え方を応用して、人間社会におけるさまざまな問題をより正確に認識・理解する科学的認識法を身につけると共に、適切な問題の解決方法を合理的・現実的に考案するための思考方法を体得することを目指す。
Schedule and Contents 以下のような課題について、1課題あたり3~4週をかけて講義と討論をおこなう。
これら3つのテーマに取り組む前に、3つのテーマに共通する生物学の基本的な概念について2回ほど講義をおこなう。

テーマ1. 生物多様性と生態系サービス(第3回~第6回)
概要: 本テーマは、地球の各所で進行している野生生物の絶滅と生物多様性の減少、それらがもたらす生態系の不可逆的変化、生態系サービスの劣化などの問題について焦点をあて、問題の把握と解決に必要な知識・概念の習得を目指す。「多様な生物はどのような利益を我々にもたらすのか?」「多様な生物を保護するにはどのようなコストが発生するのか?」という中心的な問題の理解に必要な生物多様性学・生態学を中心とする講義を2回、経済学・政策学などについての講義を1回行い、社会問題化している諸問題から、1、2の具体的なものをとりあげて、1回の授業時間を使って討論をおこなう。
 Keywords: 生態系、生物多様性、生態系サービス、保全生物学、野生生物の保護、絶滅危惧種、生物多様性保護条約、熱帯雨林、侵入生物、遺伝子資源

テーマ2. 農業生態系における持続的生産(第7回~第9回)
概要: 本テーマは、地球規模の食糧枯渇問題について焦点を当て、食料をはじめとする農業生産物の長期的な安定供給を維持するうえで必要な「持続的農業生産」「自然資源の持続的利用」についての理解を深めることを目的とする。前テーマ同様、第7回(生物学・生態学関連)と第8回(法学)で関連する諸問題の理解にとって必要な知識・概念を身につけるための講義をおこない、第9回で討論する。
 Keywords: 農林水産業、乱獲、飢餓、生態系のバランス、食糧問題、コモンズの悲劇、人口爆発、物質循環、アグリビジネス、気候変動(温暖化)、グローバル経済、持続可能性、将来世代

テーマ3. 公害と生物濃縮(第10回~第12回)
概要: 本テーマは、有害物質の環境への拡散に起因する公害問題に焦点をあて、そのような問題の予防・解決の方策を考える上で不可欠な前提条件となる、生態系における物質循環のしくみの理解を深めることを目的とする。特に、環境汚染が予想以上に深刻化する背景となった、食物連鎖網を通じて進行する生物濃縮のしくみについての理解を深める。前2つのテーマと同様に、2回の講義と1回の討論を行う。
 Keywords: 環境毒性学、鉱毒、残留毒性、生態系、水俣病、イタイイタイ病、環境汚染、放射性物質、外部性、政府の役割、環境政策

第1回には、この科目全体の概要と授業の進め方、評価法などについてのガイダンスも行う。
第13回では、現在、テーマ1・2・3の複数にわたる問題のなかから、特に、現在社会問題化して世間の意見を二分・三分するような問題、あるいは、すべてのテーマに共通する問題や社会的な課題についてとりあげ、講師陣監修のもと、ディベート形式の討論を行う。また、この回までに、3テーマの討論を総括するレポートの提出を各受講生に課す。
第14回では、前回までに提出させたレポートの内容を受講生にフィードバックする形式で、講師が総括的な講義を行う。
Evaluation Methods and Policy 出席状況、討論への取り組み、レポートの内容、試験(定期試験を課す)の結果などを総合して成績を評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 特に討論にむけて、関連講義の復習を要する。
References, etc. 適宜、授業中やKULASISの授業サポートで指示する。
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