Psychopathology I

Numbering Code U-LAS40 20001 LJ26 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Fri.3
Instructor name Ayumi Fujii (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 人間が無意識の力によっていかに衝き動かされているか,このことを精神力動的観点から明らかにしようとしたのが,精神分 析の祖ジークムント・フロイトだった。彼の思想は,20 世紀の欧米諸国を席巻し,現代思想の源流と言われるまでになった が,なぜそれほど人々を魅了したのだろうか。本講義では,フロイトの基本的な理論とその理論が成立した背景を解説したの ち,フロイトの欲動論がその弟子たちの対象関係論へと徐々に移行していった過程を概観する。最後に,精神分析の理論と実 践の教育機関として 1920 年代にベルリンに創設された世界初の精神分析インスティテュートの成り立ちとそこで行われてい た精神分析家の養成課程を紹介する。この機関から輩出した分析家たちによってフロイトの理論は根本的な刷新を被ったが, 本講義ではそうしたフロイト以降の分析家たちの理論の多様性についても紹介を行い精神分析の今日における意義を考えて みたい。
Course Goals フロイトの精神分析理論とその成立の背景を学ぶことによって,自分の内にある他なるもの(無意識的なもの)について考え てみることができるようになる。また,同時に精神分析の問題点についても考察し,それに対する批判的視点も持てるようになる。
Schedule and Contents 1. 導入ー言葉による無意識へのアプローチ
2. 精神分析前史ー無意識の発見
3. ヒステリー研究と談話療法
4. エディプスコンプレクスの発見と精神分析の誕生
5. 夢解釈と精神分析運動の広がり(1)
6. 夢解釈と精神分析運動の広がり(2)
7. 性理論と精神分析技法の発展(1)
8. 性理論と精神分析技法の発展(2)
9. ナルシシズム論の導入
10. メランコリー論と対象概念
11. 欲動論の展開
12. 対象関係論への道
13. 精神分析インスティテュート
14. 総復習
《期末試験》
15. フィードバック
Evaluation Methods and Policy 授業内の小レポート(10点×7)および試験(30点)
・各レポートは課題に応じた到達目標の達成度に即して評価する。
・5回以上授業を欠席した場合には、不合格とする。
・レポートは全回提出を必須とする。
 独自の工夫が見られるものについては、高い点を与える。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 授業前に前回の講義内容について復習しておくこと。
References, etc. メランコリーのゆくえ-フロイトの欲動論からクラインの対象関係論へ, 藤井あゆみ, (水声社、2019年), ISBN:978-4-8010-0419-1, 必ずしも購入しなければならないものではありません。講義の後半で取り上げたいと考えている文献ですので,その際に図書 館などで借りて参照すると,講義がよりよく理解できます。
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