ILAS Seminar : Experimental Practice in Field Botany

Numbering Code U-LAS70 10001 SJ50 Year/Term 2022 ・ Intensive, First semester
Number of Credits 2 Course Type seminar
Target Year Mainly 1st year students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Intensive
Two nights and three days in summer vacation at Mt. Komagadake
Instructor name SETOGUCHI HIROAKI (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
SAKAGUCHI SYOTA (Graduate School of Global Environmental Studies Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course  自然界には多種多様な植物種があります。しかし皆さんが教室で受ける座学の生物学では、シロイヌナズナのようなモデル植物:わずか数種 における知見が植物学の全てであるように勘違いを起こしてしまうリスクがあります。
 この授業のテーマは、野生植物を介して「生物多様性」を知る機会を持つことです。そして自分の眼で観察をして、自分の頭で考えることです。授業を通して、多様性の生物学やフィールド科学に興味を持ってくれる一助にして頂ければと思います。
 この授業では、4月から7月にかけて3回の日帰り実習と座学を行った上で、8月上旬の3日間を使って、木曽駒ヶ岳の植物を観察します。野外において日本の野生植物の「分類」と「形態」、「環境への適応」について学びます。
 皆さんが受講する機会が多い生物学は、共通のこと、普遍性のあるとされる内容、モデル生物における知見です。しかしこれは生物学の一面に過ぎません。多様性の生物学を学ぶことは、野生植物のゲノム情報が簡単に得られる今日において、将来に様々な環境問題に向き合うことになる皆さんにとって、必ず役に立つ素養です。


 スケジュールは下記のとおりです。

1.4月~6月にかけて大文字山(如意ヶ岳)や鞍馬山などにおいて日帰り実習を行う(履修者は、このなかから都合のつく最低2回を選んで事前学習)。
2.7月 高山植物について事前学習(座学)
3.8月上旬(フィードバック期間終了の翌日あたりから2泊3日) 木曽駒ヶ岳にて自然観察
4.8月中下旬(お盆後まで)まで レポート提出

*このスケジュールは、COVID-19が収束して、京都大学として対面式の野外実習が許可されることを前提に設定しています。
*成績報告は1ヶ月ほど遅れます。予めご了承下さい。
Course Goals 「植物の分類、形態、環境への適応、植生を構成する植物種の多様性を理解する」「野外における自然の観察:いわゆる「フィールドワーク」の手法を習得する」: 例えば、山における地形(カール、稜線、ハイマツ帯、石が露出した森林限界の上、風衝地)では、生育する植物種の組成が異なり、また、植物の形も異なります。このような事項を自分の眼で観察して考察できるようになることを目標とします。
Schedule and Contents 1.事前学習:履修確定後の4月から7月にかけての土曜日に、日帰りの野外観察と座学を行います。日帰りの野外観察は3回ほど行いますので、都合の良い日を選んで下さい。全ての回に出席することも、勿論歓迎します。
2.8月上旬 フィードバック期間終了後に、3日間の自然観察を木曽駒ヶ岳で行います。 日程は、宿の確保が確定次第にお知らせします。
3.レポートをお盆後までに提出します(電子メールでファイル添付の様式で提出)。
Evaluation Methods and Policy 出席と参加の状況50%(事前学習と木曽駒ヶ岳の両方に出席した場合)、レポートの点数50%で評価する。
木曽駒ヶ岳での実習では、3日間すべての日程に参加することを履修要件とします。
Course Requirements 学生教育研究災害傷害保険(略称:学研災)に加入していること(京都大学では入学の際、原則として全員加入することとなっていますが、稀に従っていない人が居ます)。
未加入の人は、学生部の保険担当窓口「教育推進・学生支援部 厚生課厚生掛」
Tel: 075-753-2539 にて手続きをとってください。
Study outside of Class (preparation and review) 多くの履修者にとって、野外の植物を観察するという経験が初めてだと思われるので、授業を進めながら指示をします。
また、自学自習の機会として、京都府立植物園や京都市緑化協会などが一般向けに主宰する観察会や企画展を紹介しますので、興味を深めたい人は積極的に参加して下さい。レポートをまとめるにあたっては、教員やTAがサポートして、レポートの書き方などについて指導します。
References, etc. 山渓ハンディー図鑑8「高山に咲く花」, 清水建美ほか, (山と渓谷社), ISBN:978-4-635-07030-0, 携行に便利で掲載種数が多い図鑑です。
上記の図鑑は貸与しますが、この実習を機会に、自分用に購入することを勧めます。
低地での植物観察では、生物学実習用に用意したものを貸与します。
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