ILAS Seminar :Analysis of X-ray Satellite Data for High Energy Astrophysics
Numbering Code | U-LAS70 10001 SJ50 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | seminar |
Target Year | 1st year students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Wed.5 |
Instructor name |
UCHIDA HIROYUKI (Graduate School of Science Assistant Professor) TANAKA TAKAAKI (Graduate School of Science Assistant Professor) TSURU TAKESHI (Institute for Liberal Arts and Sciences Professor) |
||
Outline and Purpose of the Course |
宇宙にはX線で輝く天体が無数に存在しています。例えばブラックホール周辺の降着円盤、暗黒物質に束縛された銀河団ガス、超新星爆発を起こした星の残骸などは、X線天体の代表例です。それらの正体は様々な物理機構によって数万度から数億度まで加熱された超高温プラズマです。こうしたプラズマからのX線放射を検出することは、宇宙の到るところで起きている激しい高エネルギー活動の現場を捉えることに他なりません。X線天文学は、こうした宇宙の極限環境でしか実現し得ない高エネルギー現象の物理を観測を通じて明らかにしてきました。 本ILASセミナーでは、当研究室を含む日本の研究機関が開発し2005年に打ち上げたX線観測衛星すざく、および1999年にNASAが打ち上げたChandra衛星の公開データを用いて、任意の天体のデータ解析実習を行います。手元にPCがあれば誰でも行える簡単な解析手法からX線天体の様々な物理量を測定し、それが現代の天文学においてどのような意味を持つかを説明します。その過程で天体物理学の基本や衛星データ解析の方法論を楽しみながら学びます。 |
||
Course Goals |
・観測研究の基本、X線観測衛星で取得したデータから天体の科学的な情報を引き出すまでの手順を実際に手を動かしながら習得する。 ・その過程で天体物理学や人工衛星、そこに搭載された検出器の特性を理解する。 |
||
Schedule and Contents |
・授業回数はフィードバックを含め全15回とします。 ・初回に本セミナーの目標・進め方を説明します。 ・その後の数回で観測衛星・X線天体について調べ、ゼミ発表を行います。 ・その後、各自で研究したい天体を決めて、データ解析実習に移ります。どの天体をターゲットにするかは授業の中で説明します。 ・それぞれの天体の観測からどのような知見が得られたかを発表する回を設けます。 下記は昨年度の例です。 第1回 高エネルギー天文学実習ガイダンス 第2回 X線天文学の基礎セミナー(超新星の爆発機構) 第3回 X線天文学の基礎セミナー 第4回 X線天文学の基礎セミナー 第5回 オンラインを利用したすざく衛星データの天体解析方法 第6回 天体解析実習(続き) 第7回 X線スペクトルからの物理量の測定 第8回 超新星残骸の重元素測定 第9回 各自の天体解析結果から超新星の素性を突き止める 第10回 仮想マシンを利用したChandra衛星データの天体解析方法 第11回 天体解析実習(続き) 第12回 X線天体画像からの物理量の測定 第13回 超新星残骸の重元素分布の調査 第14回 総括 |
||
Evaluation Methods and Policy | 出席状況とゼミ・実習での積極的姿勢をもとに評価する。詳細は授業中に説明する。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 実習では次回までの課題が出ることがあります。 |