Introductory Seminar on Geography I (Map Reading)

Numbering Code U-LAS05 20020 SJ23 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type seminar
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Fri.5
Instructor name Yamamura Aki (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 本授業では、地形図をもとに過去と現在の地域のつながりや地域の成り立ち・特徴を考える歴史地理学の基礎的な方法を学ぶ。具体的には、日本各地の旧版地形図(明治・大正期の地形図)を題材として、かつての地形、集落、交通、生業、生活などを読み取る「読図」を行う。そして、それ以降に作成された、昭和・平成期の同地域の地形図と比較し、現代に至る地域の変化について考察を行う。
 授業では最初に日本のある地域の地形図をサンプルとして提示するので、「読図」練習をグループごとに行い、その後のディスカッションを通じて、「読図」の方法や視点を養成する。その後、受講生それぞれが異なる対象地を選んで、資料室に収蔵される地形図の中から、発表に適した範囲の新旧地形図のコピーを準備する。そして、各自で読図と新旧比較を進め、レジュメを作成し、口頭で発表する。発表に続いてディスカッションを行い、更に多くの発見を導く。
 受講生の選ぶ対象地は、各自で地理的なテーマを決めて、地形図にそれが読み取れる場所を選ぶ。このとき、発展・拡大・延伸だけでなく、衰退・縮小・撤退・再活用があると、一層面白いテーマになる。中学や高校の地理の教科書・地図帳で、特定のテーマの代表例として取り上げられる場所を、改めて地形図で見直すのも、多くの発見が得られる。
(例)高地のリゾート(軽井沢)、山地のリゾート(志賀高原、黒部・アルペンルート)、海浜のリゾート(伊勢志摩)、工業地帯の形成(京浜・京葉工業地帯)、掘り込み式港湾(室蘭、鹿島)、炭鉱の盛衰(筑豊炭田)、昭和の電源開発(ダム湖)、産地の形成(勝沼、牧之原台地、渥美半島)、過疎地の現在(中国山地)
 また、京都市内や近郊地域の読図をふまえて、現地の景観を確認しながら歩くフィールドワークを行い、景観観察から地域の成り立ちを学ぶ機会も作る。フィールドワークは、土日・祝日などに実施する可能性もある。
 これらの作業を通じて、地図を読む視点や方法を習得すると同時に、日本の地域の多様性を発見し、その仕組みを理解することが、本授業の目的である。
Course Goals 日本の地形図の基本的な種類・特徴を理解し、同じ場所の新旧地形図を比較できるようになる。地形図を多角的に読み、空間から物事を発想・推定する力を身につける。
Schedule and Contents 第1回 概要説明
第2~3回 読図の練習(グループ)、発表順番・日程の決定
第4~13回 発表・討論(フィールドワーク)
第14回 総括
第15回 フィードバック(フィードバック期間中に行う)
Evaluation Methods and Policy 期末レポート30%、平常点(発表、レジュメの作成、コメントペーパー)70%
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 発表レジュメの作成と準備が予習となる。発表でのコメントや指摘をふまえて、レジュメの改善を行い、期末レポートの作成につなげることが復習となる。
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