ILAS Seminar :Introduction to Western History - Reading Herodotus and Tacitus

Numbering Code U-LAS70 10001 SJ50 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type seminar
Target Year Mainly 1st year students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Mon.5
Instructor name FUJII TAKASHI (Graduate School of Letters Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 本授業の目的は、西洋古代史の基本史料の代表例であるヘロドトスとタキトゥスの作品を講読し、第一に「歴史学の歴史」のはじまりに位置する両名が何を目的に何を対象として歴史を書いたのかを確認し、第二にさまざまな観点から彼らの作品にアプローチしながら現代の歴史学とは何かを考えることを目的とする。

ヘロドトスは前5世紀に生きたギリシア人で、アケメネス朝ペルシアとギリシア世界が戦ったペルシア戦争の歴史を描いた。一方、ローマ帝政前期のタキトゥスは、ローマ帝国の歴代皇帝の事蹟やローマによる属州統治についての歴史書を著した。しかし彼らは、単なる戦争や政治制度だけでなく、ギリシア・ローマ人の自己認識や民主政あるいは帝国支配の理念と実態について、鋭い眼差しを投げかけており、現代の歴史家にとっても格好の分析対象になっている。

本授業ではこのヘロドトスとタキトゥスの作品を読み解きつつ、これまでの歴史家がそれらをどのように読んできたのか、そして、現代のわたしたちが彼らの作品をどのように読むことができるのかを考えていきたい。
Course Goals ・西洋史学の一次史料に触れ、その読解の方法を学ぶことができる。

・「歴史学の歴史」の役割を理解し、現代のわたしたちが過去の事象にアプローチする意義と方法を学ぶことができる。
Schedule and Contents 第1回:ガイダンス(1)
ガイダンス、講読文献の紹介、報告担当者の決定

第2回:ガイダンス(2)
文献の探し方の説明

第3回-第5回:ヘロドトス『歴史』を読む

第6回-第7回:ヘロドトス『歴史』の論点

第8回-第10回:タキトゥス『年代記』を読む

第11回:タキトゥス『年代記』の論点

第12回:タキトゥス『アグリコラ』を読む

第13回:タキトゥス『アグリコラ』の論点

第14回:授業内レポート

第15回:フィードバック
Evaluation Methods and Policy 報告内容や議論への参加、授業内レポートをもとに、平常点で評価する。この成績評価についての詳細は、授業で説明する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 報告担当者は、関連文献を自身で収集し、それをまとめて報告する必要がある。その他の受講生も、授業の予習・復習をする必要がある。
Textbooks Textbooks/References ヘロドトス『歴史』上、中、下, 松平千秋訳, (岩波文庫), 現在でも在庫があるが、Amazonや日本の古本屋などで、古書でも入手可能。
タキトゥス『年代記』上、下, 国原吉之助訳, (岩波文庫), Amazonや日本の古本屋などで、古書で入手可能。
タキトゥス『アグリコラ』については、授業中に指示する。
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