Museum Informatics from Archival Practice
Numbering Code | U-LAS52 10004 LJ22 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 2nd year students or above | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.3 | |
Instructor name | GOTOU HARUYOSHI (The Kyoto University Museum Senior Lecturer) | |||
Outline and Purpose of the Course |
[概要]コンピュータやネットワークといった情報通信技術(ICT)は,博物館の世界においても不可欠の要素となった。博物館資料管理におけるさまざまなデータ・情報や,それを表現した視聴覚メディアを,ICTを用いてどのように生成し活用するかについて考察する。理論や知識を学習するだけでなく,アーカイブズや図書館を含む事例を参照し,受講者各人の専門にそくした館園等で応用し実践する力の習得を目指す。 [目的]この講義のねらいは「博物館における情報の意義と活用方法及び情報発信の課題等について理解し,博物館の情報の提供と活用等に関する基礎的能力を養う」(後掲関連URL「学芸員養成の充実方策について(報告)」参照)ものとする。ただし,具体的にはアーカイブズにおける講義担当者の経験を素材とし,受講者には各人の専門における適用を考察してもらう。この議論をとおして,この講義のねらうところへ到達することを目指す。 |
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Course Goals |
本科目の大きな到達目標は「目的」に記したとおり。より詳細には,つぎのようなことを到達目標とする。 ○博物館における〈情報〉の意義・位置・多様性を把握する。 ○博物館で活用可能なICTの状況把握の特質・必要性を認識する。 ○博物館活動なかんずく収蔵資料管理におけるドキュメンテーションの理論・方法を学ぶ。 ○ICTを活用した収蔵資料のデジタル化やデジタルデータ管理の理論・方法を学ぶ。 ○ICT活用に関する課題,知的財産権等についての基礎的知識を得る。 ○ICTを活用した展示・広報を含む多様な博物館の情報発信とその重要性を理解する。 ○博物館活動やその担い手たちの情報流通のあり方を考察する。 |
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Schedule and Contents |
この講義にもとめられる内容は,つぎのとおりである。 ○博物館における情報・メディアの意義. ・情報の意義(視聴覚メディアの理論と歴史を含む). ・メディアとしての博物館(視聴覚メディアの発展と博物館). ・ICT社会の中の博物館(情報資源の双方向活用と役割,情報倫理,学校・図書館・研究機関の情報化等). ・情報教育の意義と重要性. ○博物館情報・メディアの理論. ・博物館活動の情報化(沿革,調査研究活動,展示・教育活動等). ・資料のドキュメンテーションとデータベース化. ・デジタルアーカイブの現状と課題. ・映像理論,博物館メディアの役割と学習活用. ○博物館における情報発信. ・情報管理と情報公開. ・情報機器の活用(情報端末,新たなメディア経験等). ・インターネットの活用. ○博物館と知的財産. ・知的財産権(著作権等). ・個人情報(肖像権等). ・権利処理の方法. ただし,各項にみえる「博物館」の語を,「アーカイブズ」または「文書館」へ置き換えた話題を提供する。その前提として,アーカイブズにおける資料管理の基本原則等にふれる。最近,博物館の世界でもMLA連携云々と耳にすることがあろう。蛇足ながら,Mは博物館MuseumのM,Lは図書館LibraryのL,Aは文書館(アーカイブズ)ArchivesのAである。このうちAについては,その内容がよく知られているとは言い難い。それでもなお,なぜ博物館や図書館との連携対象とされるのか。これを念頭におきつつ,この講義の内容と対応するアーカイブズ,文書館の話題を提供し議論を進める。 なお,上掲の内容は,講義回数と一致しない。 [授業計画概略]※受講者数により演習形式をとる等の変更の可能性がある。 第1回,講義全体の紹介.「博物館情報・メディア論」の位置,用語説明等. 第2~3回,博物館における情報・メディアの意義.情報の意義,ICT社会の中の博物館等. 第4~8回,博物館情報・メディアの理論.博物館活動の情報化,資料のドキュメンテーションとデータベース化,アーカイブズ・デジタルアーカイブ,映像の位置・活用等. 第9~11回,博物館における情報発信.情報機器,インターネット,博物館情報システム等. 第12~13回,博物館と知的財産.著作権,二次利用等. 第14回,博物館情報のネットワーク.人・団体のネットワーク,情報ネットワーク等. 《期末試験》 第15回,フィードバック. [授業実施の方法] ○授業のうち1回は総合博物館での授業(「授業外学修」1項参照)を予定している。(受講者数や活動制限レベルにより実施せず通常の教室での授業となる可能性もある。) |
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Evaluation Methods and Policy |
(1)講義の出席・受講状況,(2)定期試験,(3)課題・レポートにより総合的に評価する。 (2)の定期試験は,原則として数問の論述式の内容とする。回答が講義や教科書,配布資料等をもとに考察されているかどうかにより採点する。(3)の課題・レポートは,講義のなかで示した課題について,グループの単位で議論しその成果を発表するもの,および/または,調査・見学した内容を指定の様式で報告するもの,とする。 (1)~(3)の配点の割合は,原則として,(1)を3割,(2)を5割,(3)を2割とするが,詳細は講義において示す。 注)(3)のグループ課題の過去例:索引作成,博物館資料情報の集約・共有・公開の方法の検討,グループを館園に見立てそこで使う情報システムの検討。 |
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Course Requirements |
本科目は,「大学における学芸員養成科目の改善」(後掲関連URL「学芸員養成の充実方策について(報告)」参照)の科目順序の,8番目に位置している。このことの意味を,受講生自身よく考えたうえで受講されたい。本科目は,博物館活動全般(経営,資料管理,資料保存,展示,教育等)にわたる内容を持つ。 「生涯学習概論」(本学では「生涯学習概論IまたはII」)や「博物館概論」(本学では「博物館学I」)は,かならず事前に履修しておくものとする。 「博物館資料論」(本学では「博物館学III」)「博物館資料保存論」「博物館展示論」は,履修されていることが望ましく,すくなくともおよその内容を理解している前提で話を進める(他の科目で出現する用語の解説を再説しない)。 |
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Study outside of Class (preparation and review) |
○受講期間中に1回以上,博物館情報・メディア論の観点から,京都大学総合博物館の常設展示または企画展示・特別展示を見て,展示の背後にある博物館活動やそれらに対応する情報・メディアについて,考察すること。受講者各人の専門等により,他の館園等の展示を対象としてもよいが,そのばあい当該館園等を選択した理由を付すこと。 ○受講者各人の専門に関係する各所の館園等でインターネット上に公開されているデータベース,デジタルアーカイブ,その他のオンライン資源を探し,そのうち1つ以上に対し閲覧・検索等じっさいに使用すること。そこで結果表示されるデータの背後にある博物館活動や資料管理,データ管理のための情報システムの仕様について,考察すること。 |
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Textbooks | Textbooks/References |
新博物館学教科書3 博物館学Ⅲ : 博物館情報・メディア論*博物館経営論, 大堀 哲, 水嶋英治編著. , (東京 : 学文社 , 2012.11.), ISBN:978-4-7620-2286-9, [本学所蔵] https://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/BB04347980
上記の教科書は,講義担当者の主として参照する文献としてあげておく。 講義では,配布資料も用いる。配布資料は,原則として再配布しない(欠席した回の配布資料は,残部がなければ,受講生各人が他の受講生より複写をお願いする等みずから入手することをもとめる)。 |
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References, etc. |
博物館情報学入門, E.Orna, Ch.Pettitt著 ; 安澤秀一監修 ; 水嶋英治編訳. , (東京 : 勉誠出版 , 2003.6.), ISBN:4-585-00172-7, ※平成24年度~平成25年度 [2012/2014] 教科書. [本学所蔵] https://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/BB01523850 文化情報学 : 人類の共同記憶を伝える, 安澤秀一, 原田三朗編著. , (東京 : 北樹出版 , 2002.6.), ISBN:4893848666, [本学所蔵] https://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/BB01286168 博物館を動かす, 今村信隆 編., (東京 : 京都造形芸術大学東北芸術工科大学出版局藝術学舎 , 2017.), ISBN:9784909439055, [シリーズ] 博物館の歴史・理論・実践, 2. 「博物館情報・メディア論」を含む. [本学所蔵] https://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/EB06425373 博物館情報論, 加藤有次 [ほか] 編., (東京 : 雄山閣出版 , 1999.8.), ISBN:463901631X, [本学所蔵] https://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/BB00569249 ●このほかは,講義のなかで指示する。 なお,講義の直接の素材とする「アーカイブズ」「文書館」については,さしあたりつぎをあげる。 安澤秀一『史料館・文書館学への道 : 記録・文書をどう残すか』(吉川弘文館, 1985年)(ISBN: 4642070812). 国際アーカイブズ評議会建築記録部会編 ; 安澤秀一訳『建築記録アーカイブズ管理入門』(書肆ノワール, 美学出版(発売)) , 2006年(ISBN: 4902078074). ウイリアム・ベネドン著 ; 作山宗久訳『記録管理システム』(勁草書房, 1988年)(ISBN: 432600004X). 国文学研究資料館史料館編『アーカイブズの科学(上・下)』(柏書房, 2003年)(ISBN: 4760124233). |
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Courses delivered by Instructors with Practical Work Experience |
分類: A course with practical content delivered by instructors with practical work experience Details of Instructors’ Practical Work Experience: 該当教員:五島敏芳,実務経験:国文学研究資料館助手・助教8年(歴史資料情報管理・情報環境管理ほか),京都大学総合博物館講師13年(館業務および京都大学デジタルアーカイブシステム管理) Details of Practical Classes Delivered: 国文学研究資料館の歴史資料情報管理,京都大学総合博物館業務および京都大学研究資源アーカイブ事業実務とくにデジタルアーカイブシステム管理の経験をふまえ,博物館情報・博物館資料情報管理の概要を解説する。 |
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Related URL |
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/gaiyou/1246188.htm http://www.getty.edu/publications/intrometadata/glossary/ http://network.icom.museum/fileadmin/user_upload/minisites/cidoc/DocStandards/guidelines1995.pdf http://www.getty.edu/research/publications/electronic_publications/cdwa/index.html https://www.getty.edu/publications/virtuallibrary/0892365722.html https://cidoc.mini.icom.museum/working-groups/lido/ http://new.cidoc-crm.org/get-last-official-release http://authorities.loc.gov/ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/ http://www.getty.edu/research/tools/vocabularies/index.html https://vraweb.org/resources/cataloging-cultural-objects/ http://www.getty.edu/research/publications/electronic_publications/introimages/ http://collectionstrust.org.uk/spectrum/ https://peek.rra.museum.kyoto-u.ac.jp/ |