Introduction to Primatology I
Numbering Code | U-LAS14 20018 LJ68 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
---|---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Mainly 1st & 2nd year students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Thu.4 | |
Instructor name |
FURUICHI TAKESHI (Wildlife Research Center Professor) ADACHI IKUMA (Center for the Evolutionary Origins of Human Behavior Associate Professor) MIYACHI SHIGEHIRO (Primate Research Institute Associate Professor) |
|||
Outline and Purpose of the Course | 霊長類学は、ヒトを含む300種以上の霊長類を対象とした自然科学である。われわれヒトの進化や生物学的特性を理解するためには、霊長類のくらし、からだ、こころ、ゲノムといった特性とその多様性や進化を知る必要がある。そのためには、フィールドから実験室まで、非常に多種多様なアプローチが必要である。霊長類研究は、動物学やゲノム科学、認知科学、脳・神経科学、獣医・医科学、古生物学など、さまざまな研究領域にわたっており、他の動物群の研究に類を見ない。また、iPS細胞や情報科学、地球科学など、新たなアプローチを次々と取り入れて新たな地平を開拓している。そんな進取の気概に富んだ霊長類学のこれまでの成果や、現在進行形の最新の研究をもとに、霊長類のさまざまな生物学的特性を知り、ヒトの進化や特性を理解する力を身につけてもらうことが本授業の目的である。研究アプローチごとに分り易く授業することで、霊長類の生物学的特性を幅広く理解できるようにしている。本授業では、霊長類の脳神経科学、認知科学、社会学・生態学に関する講義を行う。より包括的な理解のために、後期開講の「霊長類学入門II」を合わせて受講することを推奨する。 | |||
Course Goals | 霊長類のさまざまな生物学的特性を知り、それをもとに、ヒトの進化や特性について理解する力を身につけることを目標としている。 | |||
Schedule and Contents |
社会生態学(古市剛史) 霊長類のフィールドワーク研究の成果から、生態、社会、性、そしてヒトの進化について考察する。最終日は嵐山にて観察実習を行う。 4/14 霊長類の進化とヒトの位置 4/21 ヒト科における性と社会の進化 4/28 ヒト的なるものの進化 5/12 アフリカの森と類人猿をどう守るか 認知科学(足立幾磨) こころの進化を探る「比較認知科学」という観点からヒトを含む霊長類・哺乳類の多様なこころのあり方について概説する 5/19 こころの進化を探るー比較認知科学という学問ー 5/26 チンパンジーの認知科学 6/2 言語の進化 6/9 社会的知性の進化 6/16 発達するこころの進化─比較認知発達─ 脳神経科学(宮地重弘) 霊長類の脳の構造や機能について概説するとともに、サルでの研究の必要性について考える 6/23 ニューロンと脳 6/30 脳研究の方法論 7/7 知覚から認知・運動から行動 7/14 「高次運動野」の運動制御機能と認知機能 7/21 前頭前野と「高次脳機能」 7/16(土)(予定)嵐山ニホンザル観察実習(担当は京都大学准教授マイケル・A・ハフマン) 阪急嵐山駅改札9:30集合。小雨決行。雨天中止の場合はKulasisで連絡します |
|||
Evaluation Methods and Policy |
全講義終了後に、小論文形式の筆記試験を行います。担当教員3名がそれぞれ事前に課題を出し、そのうちのひとつを選んで試験当日に解答してもらいます。解答の下書きや資料類の持ち込みは認めません。 評価は筆記試験の結果にもとづいて行います。出席は毎回取ります。出席点は評価には加えませんが、3分の1を超えて欠席した場合は不合格とします。 |
|||
Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 講義ごとに講義のポイントを整理しておき、講師が紹介する本や映像について自主学習することを推奨する。より包括的な理解のために、後期開講の「霊長類学入門II」を合わせて受講することを推奨する。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 新・霊長類学のすすめ, 京都大学霊長類研究所(編), (丸善), ISBN:978-4621085332 | ||
References, etc. |
新しい霊長類学 (ブルーバックス 1651), 京都大学霊長類研究所(編), (講談社), ISBN:978-4062576512 あなたはボノボ、それともチンパンジー:類人猿に学ぶ融和の処方箋, 古市剛史, (朝日新聞社), ISBN:978-4022599995 日本のサル学のあした, 中川尚史ほか(編), (京都通信社), ISBN:978-4903473529 カールソン神経科学テキスト, 泰羅雅登・中村克樹(監訳), (丸善出版), ISBN:978-4-621-08670-4 |
|||
Related URL | http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/index-j.html |