Introduction to Humanosphere Science II
Numbering Code | U-LAS61 10004 LJ78 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | All students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Thu.2 |
Instructor name |
YANO HIROYUKI (Research Institute for Sustainable Humanosphere Professor) nakagawa takafumi (Research Institute for Sustainable Humanosphere Associate Professor) TOBIMATSU YUUKI (Research Institute for Sustainable Humanosphere Associate Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
私たち人類の生存圏である地球には様々な生物が息づいており、人間生活は多くの側面においてそれらの生物に支えられている。その一つである植物は、人間生活の基盤となる食料の生産者であるとともに、様々なエネルギー・化学物質・材料の供給源であり、来るべき低炭素かつ持続可能な社会を形成するために必須の生物資源(バイオマス)である。本講義では、生物資源として木材等の植物性バイオマス(木質バイオマス)に着目し、その構造と形成、エネルギー・化成品・機能性材料への変換、建築材料としての特性について講述するとともに、持続的生存圏の創成に果たす役割について論じる。 |
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Course Goals |
・植物資源を中心とした生物資源の持続的生存圏創成における役割を理解する。 ・植物資源を中心とした生物資源の利用を推進する上で重要な社会的課題について問題意識をもち、その課題の重要性や解決法について自らの言葉で意見を発信できるようにする。 |
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Schedule and Contents |
本講義はフィードバックを含めて全15回行う。本講義の授業計画と具体的内容は、以下の通りであり、各項目について1~2回程度講義する。文系学生にも配慮した講義内容とする。 (1)ガイダンス (飛松) 本講義のすすめ方と概要、持続的な生存圏を創成する意義等について紹介する。 (2)木質バイオマスの構造と形成(飛松) 木材に代表される木質バイオマスの実体をなすのは陸上維管束植物が作り出す細胞壁である。多様な植物細胞壁の構造と形成機構、植物進化との関わりなどについて解説する。 (3)木質バイオマスの化学変換利用とバイオテクノロジー(飛松) 木質バイオマスから化学的・生物化学的手法により様々な有用エネルギー・化成品を生産するプロセスについて解説するとともに、植物分子育種技術による木質バイオマスの改質研究についても紹介する。 (4)木質バイオマスの材料利用について その1(矢野) 合板、繊維板、集成材など身近な木質材料について、その製造と建築や家具への利用について説明する。 (5)木質バイオマスの材料利用について その2(矢野) 温室効果ガスゼロエミッションを目指す脱炭素社会における先進的木質バイオマス利用について、セルロースナノファイバーを例に説明する。また、木材から自動車:ナノセルロースヴィークルを作った経験を踏まえ、生存圏科学における異分野連携、オープンイノベーションの在り方について説明する。 (6)木造建築物と木質材料(中川) 日本で古くから建てられている木造建築物は、森林から伐り出された木材を原料とした様々な木質材料で構成される。多様化する木造建築物の構法や材料について国内外の実例を交えて解説する。 (7)災害と木造(中川) 地震・台風・津波等の災害を経験して、日本の木造は進化してきた。過去の災害における被害事例を紹介し、災害を教訓に木造建築物の設計法や施工法がどのように変化したか解説を行う。 (8)フィードバック フィードバック方法は別途連絡します。 |
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Evaluation Methods and Policy | レポートにより評価する。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業後に、講義内容を復習し、理解度が十分でない点や疑問点を整理する。 | ||
Related URL |
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/bionanomat/ |