ILAS Seminar :Science of Evolution and Ecology
Numbering Code | U-LAS70 10001 SJ50 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar |
Target Year | Mainly 1st year students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Thu.5 |
Instructor name | KAKUTANI TAKEHIKO (The Kyoto University Museum Assistant Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 博物学や生物学を正しく現代的に理解する事を目的として、生命進化の歴史や、現存する生物に関する進化生態学的研究に関する最新の研究成果や概念をテーマに博物館の収蔵品を活用しつつゼミ形式の授業を行う。 | ||
Course Goals | 生物進化に関する正しい知識を学び、様々な種の生態や生物多様性を進化学的に考察することを通して、多くの生命現象を合理的に理解できるようになる。 | ||
Schedule and Contents |
基本的に以下のプランに従ってゼミを進める。 ただし、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で示した回を目途に調整を行う。 (1) 生物学的基本概念の確認【1-2回】 「種とは何か?」についての討論を行うことで、「種」「個体群」「群集」についての厳密な生物学的定義を確認する。 種概念については、タイプ標本を実際に見ることで理解を促す。 (2) 進化のメカニズムと生活史戦略【2-6回】 ダーウイン進化論に基づく進化のメカニズムと隠喩としての生活史「戦略」についての理解を促す。この際、博物館に展示されている化石資料を活用して、実物資料にのっとり、どのように進化が起こったのかについての討論を行う。 (3) 社会性の進化と包括適応度【6-8回】 古典的なダーウイン進化論では説明のつかない利他行動の進化について、どのように考えることで進化でそのような利他行動の成立が説明できるのかを討論する。 (4) 昆虫の採餌戦略と花の送粉戦略【8-11回】 花の個体群とそれを利用する昆虫の共進化を例に送粉共生系のあり方についての討論を通して、進化的考え方を深める。 この際、博物館に展示されている昆虫標本や森林ジオラマを活用する。 (5) 群集生態学と多変量解析【11-12回】 個体群生態学と群集生態学とともに、多変量解析の基礎を用いた解析についての理解を深める。 (6) 訪花昆虫群集の変化【12-13回】 訪花昆虫群集に関わる研究を例に、群集レベルの生態と進化について、実際の野外データや標本に基づいた討論を行う。 (7) 新しい博物館情報学の試み【13回】 現在、京大総合博物館情報発信系でなされている最先端研究を紹介し、論議する。 ただし、受講者の理解状況や進度によっては、本項を省く。 (8) よくある進化の誤認【14回】 進化に関わるよくある誤認をあげて、正しい進化的考え方を確認するため、それぞれの誤認をどう正すべきかの討論を行う。 また、この回にレポート課題とフィードバックの方法を示す。 (9) レポート課題提出【試験期間】 (10) フィードバック【15回】 |
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Evaluation Methods and Policy |
レポート(1回:50点満点) 平常点(討論への参加を評価:50点満点) の合計により、評価する |
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Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 開講前に必須の予習は特に無いが、授業中に、適宜、次週までに自分で考えておくべき課題を提示する。 |