Foundations of Numerical Computation

Numbering Code U-LAS10 20014 LJ55 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Mainly 2nd year students Target Student For science students
Language Japanese Day/Period Fri.4
Instructor name ISO YUUSUKE (Graduate School of Informatics Professor)
FUJIWARA HIROSHI (Graduate School of Informatics Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course コンピュータを利用した数値シミュレーションは、先端的な科学・技術の学修と研究においては不可欠なものである。本講義ではこの数値シミュレーションの基礎事項を数学および数値解析学の視点から講述する。
Course Goals コンピュータによる数値計算の基礎的な事項を学修し、その有用性と問題点とについての理解を「数学」の視点から深める。
Schedule and Contents 第1テーマ:関数の近似と数値積分(6回程度)
第2テーマ:浮動小数点数による数値計算の欠点と利点(2回程度)
第3テーマ:連立一次方程式の解法と数値線型代数の初歩(5回程度)
第4テーマ:数値シミュレーションの事例紹介 (2回程度)


講義は上記の4つのテーマを概ねこの順序で講述するが、細部では第1テーマから第3テーマまでを相互にリンクさせ、多少の順序を変更して行なう。なお、授業はフィードバックも含めて全15回で実施される。

第1テーマは多項式を利用した函数の一様近似と数値積分の古典的な理論を説明し、特に Gauss 型と呼ばれる1変数函数の数値積分公式等を紹介する。第3テーマではノルム空間に関する基礎事項も講述する予定である。また第2テーマでは、担当者が近年研究を進めてきた「多倍長数値計算とその計算環境」に関する話題も講述する予定である。

第4テーマについては担当者の研究する微分方程式に関する先端的な数値シミュレーションを例にとり、本講義で講述する基礎的な概念が先端的な研究でどのように活かされているかを実例を踏まえて説明する予定である。このテーマは第1と第3のテーマともリンクするため、講義の展開によっては夫々のテーマの中でその一部を言及して済ませることもある。また場合によっては、先端的な数値シミュレーションを行なっている本学教員等をゲストスピーカーとして迎えることもある。

フィードバック授業の内容については、授業の進捗状況や履修者の理解度を考慮して、別途指示する。
Evaluation Methods and Policy 原則として、定期試験によって成績評価を行なうこととし、その詳細は講義時に説明する。なお、受講生の理解度などを考慮してレポートを課すことがあるが、その際にはレポート評価を成績評価に加味することがある。また平常点(講義時の質問に対する優れた回答など)を成績評価に加味する場合もある。ただし、定期試験を実施した場合は、定期試験の成績で「不合格」扱いとなった者をレポート点や平常点により「合格」扱いとすることはない。
また成績の素点は、履修者の学修効果と学修成果を総合した上で点数を丸めて、96点、86点、76点、66点、60点、および50点以下の点数で表記する。
なお、気象警報等によって定期試験が実施できない場合は、レポート評価及び平常点をもって成績評価を行うことがある。
Course Requirements 1回生で学修する程度の線形代数学と微分積分学についての内容は既知として講義を進める。
Study outside of Class (preparation and review) 講義時に演習問題が出された場合は、履修者が授業外でそれらを真摯に取り組んでいることを前提に授業は進める。
References, etc. 数値解析, 一松 信, (朝倉書店)
数値解析入門(増訂版), 山本 哲朗, (サイエンス社)
Numerical Analysis, Rainer Kress, (Springer)
参考文献のうち一松のテキストは、多くの知識がコンパクトに纏められており、本科目の予習と復習にも役立つと思われる。将来、数値解析・計算力学等の研究分野に進もうとする学生は、Kressのテキストに目を通すことは有益と思われる。
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