Mathematical Description of Natural Phenomena
Numbering Code | U-LAS10 10013 LJ55 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Mainly 1st year students | Target Student | For science students | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.3 | |
Instructor name |
SANJIYOU MICHIO (Graduate School of Engineering Associate Professor) TAKAI ATSUSHI (Graduate School of Global Environmental Studies Associate Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
近年の高等学校の数学教育カリキュラム改訂に伴い、高校の数学と大学に入ってから学ぶ数学との間に以前より大きなギャップが生じている。そのため、工学で必要となる対象の把握やその根底にある原理の把握がより困難になってきている。行列や微分方程式による自然現象の把握と解析などはその重要な一例である。 このような事情を踏まえて、本科目ではまず高校の数学と大学の数学との間にある基本的な考え方や手法の差を埋めることを目的とし、さらに工学に現れる現象がいかに行列や微分方程式を用いて有用に記述、解析され得るかを学習する。 これらの学習を通して、大学の数学や将来において専門課程で学ぶ種々の現象のモデル化手法を体得する。 本講義は「数学基礎」と「数学の応用」の2つの内容より構成される。 1.数学の基礎 ○自然現象の数理的記述 微分法や差分法を用いて自然現象を記述、定式化するために必要な数学的知識を学習する。 ○微分方程式の基礎 現象の物理法則は、物理量の微小な増分ΔyとΔxの関係として記述されることが多い。これを微分方程式という。これを解くことによって、物理現象を的確に予想することができる。ここでは、波動伝播,流体中の移動・拡散現象といった基本的な自然現象を微分方程式として定式化する方法とその基本的な解法を学習する。 ○線形代数学の基礎 大学における数学の大きな特徴は概念の「一般化」である。中学校で習う比例関係式であるy=ax は1次元空間の変数間どうしの関係であるが、大学では多次元空間の変数間の比例関係を学ぶ。これを線形代数学という。ここでは、基本的な自然現象を例に挙げて、線形代数学やベクトル解析の適用例と物理的意味を学習する。 2.数学の流体現象への応用 ○流体現象の数学記述と応用例 河川、海洋、大気といった我々を取り巻く自然現象のほとんどが流体運動と密接する。本講義では流体の運動方程式の定式化、およびその応用方法を学習する。とくに粘性を考慮しない完全流体の基礎理論と実現象への応用問題を、複素関数の基礎知識を交えながら学習する。 |
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Course Goals | 「微分積分学」や「線形代数学」および「複素関数論」の基礎知識および,流体運動などの自然現象の数学的解法を理解する。身近な物理現象の支配方程式を自ら記述して正しく解く力を身につける。 | |||
Schedule and Contents |
基本的に以下のプランに従って講義を進める。ただし講義の進みぐあい、時事問題への言及などに対応して順序や同一テーマの回数を変えることがある。 第1回 ガイダンス 第2回 自然現象の数理的記述 第3回 線形代数学の基礎1 第4回 線形代数学の基礎2 第5回 線形代数学の基礎3 第6回 線形代数学の基礎4 第7回 自然現象と線形代数学 第8回 流体現象と数学1 第9回 流体現象と数学2 第10回 流体現象と数学3 第11回 流体現象と数学4 第12回 完全流体の数学解法1 第13回 完全流体の数学解法2 第14回 完全流体の数学解法3 第15回 期末試験/学習到達度の評価 第16回 フィードバック (フィードバック方法は別途連絡します。) |
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Evaluation Methods and Policy |
宿題レポートの提出とその内容、期末試験の成績を通して総合的に判断する。 評価の割合(目安) ・期末試験(70%) ・レポート、出席と参加の状況等の平常点(30%) |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
講義内容を必ず復習し、特に例題や計算問題は必ず自分の手で再度解くこと。 理解を深めるために、適宜宿題を課す。 |
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Textbooks | Textbooks/References |
水理学ー試験対策から水理乱流現象のカラクリまでー, 山上路生, (コロナ社, 2021), ISBN:ISBN978-4-339-05277-0, 山上担当分のみ使用する
その他,担当教員が別途授業中に指示する。 |
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References, etc. | 特に指定しない。 |