Introduction to Theoretical Chemistry II

Numbering Code U-LAS13 20011 LJ60 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Mainly 1st & 2nd year students Target Student For science students
Language Japanese Day/Period Fri.4
Instructor name TANIMURA YOSHITAKA (Graduate School of Science Professor)
Outline and Purpose of the Course 理論化学は生物、化学、物理にまたがる壮大で深淵な学問体系である。その基礎的な考え方や知識は、物理化学はもちろん固体物理や無機化学、有機化学、生物物理などの理論的研究のみならず、それらの実験をデザインし、実行する上でも重要である。本授業はその基礎なる物理学、数学、計算科学などを化学物理、生物物理、固体物性などの問題に関係づけながら系統的、実践的に学ぶことを目的とする。
 大学での授業は数学、物理、化学などの授業がそれぞれ独立に進み、物理に必要な数学の授業が、物理を学んでから始まったり、あるいは物理や化学での重要性を知ることもなく、数学の授業が進んでしまうなど、学問の全体像を包含できないまま進むことが多い。本授業では、数学や物理的な基礎も合わせて解説するが、全体像を見極めるための概観を得ることを主眼とする。

理論化学入門IIは、Iに引き続き、理論化学の基礎法則を概観し、習うより慣れることを目標とする。(量子論の基礎を理解しているならIIだけの履修も可能。)後期はヒュッケル法やWWW上のソフトを基礎にした量子化学計算、統計力学、電磁気学の基礎について講義を行う。これらの学問体系が、実際の理論化学でどのように使われているかを示すために、実験と理論の関係についても可能な限り説明し、古今東西の理論化学者、物理学者とその研究内容についても紹介し、理論的研究者の人生について語る。
Course Goals  量子化学の基礎的考え方を理解し、WWW上のソフトを用いて自ら電子状態を調べられるようにする。統計力学での基礎概念であるエントロピーを理解し、それを基礎として統計熱力学を学習する。マックスウェル方程式を基礎とする電磁気学について概観的に学ぶ。これらは2回生以降に学ぶ統計力学や電磁気学の先駆けとなることを意図している。
Schedule and Contents 第1週 : 授業内容の概説

第2週以降 :
1.量子化学
  座標系と原子記号
  原子軌道と分子軌道(sp混成軌道)
  ヒュッケル法とWEB上で出来る分子軌道
  フロンティア軌道論(福井謙一理論)
2. 凝縮相中の分子と統計力学
  統計力学とエントロピー
  熱力学とエントロピー
  カルノーサイクルと熱機関の効率
  固体化学とヘルムホルツ自由エネルギー
  生物化学とギブス自由エネルギー
  分配関数と自由エネルギー
  化学ポテンシャル
3.電磁波と分子の相互作用
  マックスウェルの方程式
  特殊関数と固有値
  ベクトルポテンシャル
  アハロノフ・ボーム効果

授業回数はフィードバックを含め全15回とする
Evaluation Methods and Policy 授業中の演習またはレポート(20%)と試験の結果(80%)に基づき評価する。
Course Requirements 体系的に学ぶためには、理論化学入門Iを履修した後に選択することが望ましいが、講義するテーマは独立しているので、理論化学入門IIからも履修可能である。
Study outside of Class (preparation and review) ・授業前に予習すべきこと
授業前にアップデートしたパワーポイント講義録に目を通しておくこと。

・復習すべきこと
講義録に関係した内容を量子力学・量子化学・統計熱力学・電磁気学などの教科書などを参考により深く学習すること
Textbooks Textbooks/References パワーポイント講義録を教務支援システム(PandA)にアップロードする。
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