Soft Matter Physics: From Condensed Matter to Life

Numbering Code U-LAS12 20008 LJ57 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Mainly 1st year students Target Student For science students
Language Japanese Day/Period Thu.5
Instructor name YAMAMOTO JUN (Graduate School of Science Professor)
ARAKI TAKEAKI (Graduate School of Science Associate Professor)
TAKANISHI YOUICHI (Graduate School of Science Associate Professor)
ICHIKAWA MASATOSHI (Graduate School of Science Senior Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 液晶・高分子・ゲルといったソフトマターから生体構造まで、身近で「やわらか」な物質が、どのように形作られ、その機能を発現しているか? 物理学的な視点から理解しようとする新しい試みを、4人の教員によるリレー形式で講義します。
Course Goals ソフトマターの構造形成や物性発現のメカニズムを物理的な観点に立って理解するために必要な知識や実験事実を理解することを目標とする。基礎学問的な講義に平行して、現実の自然界や人工的な工業製品、生物の構造といった様々な物質群に多数存在するソフトマターの特徴を理解することで、自然科学への好奇心を養う。
Schedule and Contents 山本(実験)(3~4回)液晶・高分子・界面活性剤、エマルジョン、コロイド、ゲル・ゴム、生体物質などは、やわらかな物質(ソフトマター)とよばれ、生体構造から食品、医薬品、化粧品、あるいはポリ袋・ケース、建築材、ペイント、防・免振剤、さらには飛行機の構造材に至るまで、身の回りの至る所に存在して、高い機能性を発揮している。ソフトマターの最大の特徴は、ナノからマクロまでのスケールにある多種多様な階層構造と、分子運動から巨視的な流体運動にまたがる広いダイナミクス(運動性)である。このようなソフトマターを、物理的な視点に立って理解しようとする学問が、ソフトマター物理であり、本講義ではソフトマターの基本的な物理現象を、分かりやすい実例とともに紹介する。

荒木(理論)(3~4回)ソフトマターを構成する物質は複雑な分子構造を持っていることが多いが、それらを簡単な形に置き換えて考えることで、その物理的挙動を理解することができる。例えば、液晶は棒状、コロイドは球、高分子はひもとみなすことにより、大きく理解が進んだ。本講義では、ソフトマターの構成要素の形に着目し、理論的なアプローチからソフトマター物理に関する理解を深めたい。

高西(実験)(3~4回)「ソフトマターの構造解析と光との相互作用」 ソフトマターの自己組織構造解析と題してX線回折の基礎から始めてソフトマターの構造をどうやってこの手法で見ていくかを講義する。「ソフトマターと光の相互作用~光デバイスとしての液晶とそこにある物理~」と題して液晶ディスプレイにおける光学、また液晶のフォトニック効果に関しても解説する。

市川(実験)(3~4回)「非平衡開放系の物理」 自然界には過去から未来に至る“時の矢”に逆らって動的な構造を作るシステムがあり、生命現象はその代表例である。やわらかな物質系から如何にして生命という現象が構成されてくるのであろうか。生体物質の物理と簡単な非線形の微分方程式を取り上げながら、今後の学問的課題を示す。

授業回数はフィードバックを含め全15回とする。
Evaluation Methods and Policy リレー形式の講義なので講義の聴講を前提とする。講義における平常点(50%)(出席と講義中に出す小レポート(感想文など)の採点)、およびレポートの総合点(50%)で成績評価する。
Course Requirements 学部1,2回生、および物理学を専門としていない学部学生を対象とする。
Study outside of Class (preparation and review) 講義にしっかり出席し、講義後に出されるレポートを通じて、得られた知識を整理して、しっかりと身につける。
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