Mathematics for Informatics II

Numbering Code U-LAS30 20002 LJ10 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Mon.3
Instructor name Hiroyuki Miyoshi (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 情報数学Iに引き続き,圏論の基礎的な定義や定理について講義します。特に米田の補題や随伴についてはこの講義で取り扱います。情報数学IとIIを合わせて圏論の基礎について一通り身に付けることで,個々の進んだトピックに取り掛かることができるようになることを目的とします。  
さらに一つの応用としてコンピュータ科学への応用,特に余代数を用いた状態遷移や観測同値性,双模倣が圏論により適切に扱えることを説明します(用語の意味は今はわからなくても構いません)。これは並行プロセスの意味論を扱う場合に重要になります。
 また余裕があれば応用圏論としてモノイダル圏や豊穣圏を用いてリソースの理論,データベース, 電子回路網,量子計算などからいくつかのトピックを取り上げる予定です。
Course Goals 随伴,表現可能性,極限という複数の普遍性概念とそれらの間の関係について理解する。圏論的な代数と余代数の扱いについて理解する。コンピュータ科学へのいくつかの応用を理解する。
Schedule and Contents (1)自然性【3週】:
圏の圏,表現可能関手,自然性,圏の冪,関手圏,モノイダル圏,圏同値

(2)図式の圏【3週】:
集合値関手,米田埋め込み,米田の補題,図式の圏,図式の圏の冪,トポス

(3)随伴【3週】:
Hom集合による定義,順序の例,随伴としての量化子,RAPL原理,局所カルテシアン閉圏,随伴関手定理

(4)モナドと代数【3週】:
随伴の三角等式,モナドと随伴,モナドの代数,コモナドと余代数,自己関手の代数

(5)圏論の応用【2週】

(6)授業フィードバック【1週】:
これまでの授業全体に関しての質問を受け付ける時間とします。

※講義の内容や進度は学生の理解度によって調整します。
Evaluation Methods and Policy レポート課題で評価する(素点評価)
目標とする理解度に到達しているかどうかで評価する。具体的には設定した条件を満たしているか,内容のポイントを押さえているか,記述が明解かどうかなどによって評価する。
Course Requirements 情報数学Iの内容を前提として講義を進める。単位を修得していない学生は自習しておくこと。
Study outside of Class (preparation and review) 復習をしっかりすること。
Textbooks Textbooks/References ベーシック圏論, T. レンスター著,斎藤恭司監訳,土岡俊介訳, (丸善出版, 2017), ISBN:9784621300701, マックレーンやAwodeyの本とはかなり構成が異なる。モナドは扱っていない。
References, etc. Introduction to Coalgebra: Towards Mathematics of States and Observation, B. Jacobs, (Cambridge University Press, 2017), ISBN:9781107177895, 圏論的な余代数に基づいて状態遷移,観測同値,双模倣について取り扱っている。
Category Theory, Second Edition, Steve Awodey, (Oxford University Press, 2010), ISBN:9780199237180, 邦訳もあるが品質が良くないので避けた方がよい。またKindle版は図式が崩れていて読めないので避けた方がよい。
圏論の基礎, S. マックレーン著,三好博之・高木理訳 , (丸善出版, 2012), ISBN:9784621063248, 数学では標準的に参照されるテキストだが,記号等がやや古めかしい。
Related URL http://www.andrew.cmu.edu/course/80-413-713/notes/
https://arxiv.org/pdf/1803.05316.pdf
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