Natural History of Plants II
Numbering Code | U-LAS14 20008 LJ68 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | Mainly 1st & 2nd year students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Fri.2 |
Instructor name | SETOGUCHI HIROAKI (Graduate School of Global Environmental Studies Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course |
植物を対象にした進化、環境への適応に関する基礎的な事項の理解と知識を深めること を目的とします。 地球上には様々な環境があり、植物はたくましく適応して生きています。植物は種子が発芽した場所から動くことが出来ません。環境が気に入らなければ移動が出来る動物と大きく異なります。そのために、生育環境に「適応できるか・否か」は、まさに生死をかけた事柄です。ここに植物を適応進化の研究対象にする魅力とアドバンテージがあります。 この講義では、乾燥、水辺、水中、高山、極地、島嶼のような環境の中で、植物たちがどのように逞しく適応して進化を続けてきたのか、について学習することを主な目的にします。 また、私が取り組んでいる「植物系統地理学」と「保全生物学」が、上記の課題とどのように関わっているかについても紹介します。 一人でも多くの受講者に、植物学を「面白い」と思って貰うことを目標にしています。 |
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Course Goals | さまざまな環境ストレスに対して植物がどのように適応しているかについて、知識を習得することが出来るとともに、「光合成」や「花芽形成」「植物形態学」「進化学」「集団遺伝学」の基礎的な事項を学習します。また、植物の「進化」に関する研究の現状や、環境の問題(温暖化に伴う野生植物の分布適地の変化、絶滅危惧種に対する環境省などの取り組みなど)についても知ることが出来ます。 | ||
Schedule and Contents |
フィードバックを含め全15回で、以下のような課題について、記載の順番通りに、1課題あたり1~2回の授業を行う予定です。多面的に:系統,分類,形態,生理,遺伝学的側面から解説します。 (学習内容のキーワード) 乾燥への適応 (環境適応、葉の形、C4光合成、CAM) 水界への適応 渓流沿い植物 (葉の形、光合成、適応形態) 水生植物 (葉の形、光合成、送粉様式、アブシジン酸とエチレン) マングローブ植物 (環境適応、気根、耐塩性、浸透圧) 高山への適応 (環境適応、矮小化、系統地理、第四紀気候変動) 島嶼における進化 (海洋島、進化、適応放散、固有種の進化) 特殊土壌における進化 (石灰岩、蛇紋岩、適応放散、固有種の進化) 光環境への適応 (葉と光合成、フィトクロム、花芽形成、種内分化、ダイズの栽培系統) 日本の植生と起源 (固有種、起源、東アジア、第四紀) 日本の固有植物の系統地理と保全生物学 |
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Evaluation Methods and Policy | 後期末試験により行う。 | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) |
下記のURLを参考にして下さい。 http://setolab.h.kyoto-u.ac.jp/research.html そしてさらに図書館の情報を使って、関連する項目を自分で調べてみることも大切だと考えます。授業の項目ごとに自ら資料を探すこともしてみてください。 |