Mathematical Logic B
Numbering Code | U-LAS10 20021 LJ55 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Mainly 2nd year students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Tue.2 | |
Instructor name | TSUIKI HIDEKI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
コンピュータの発達はめざましいが,コンピュータが発達するとどんな問題でも計算的に解けてしまうのだろうか。チューリングの計算の理論は,そんなことはないことを示しており,実際,決定不可能な問題は,身近なところにも存在している。また,数学をつきつめると,正しい命題は必ず証明できるし,間違った命題は必ず反例が見つかるのだろうか。ゲーデルの不完全性定理は,そんなことはないことを示しており,(ある条件を満たす)どのような体系にも,そこで証明することも反証することもできない命題が存在している。この二つの不可能性の理論は密接に関係しており,人間(機械)の知的な能力の限界を示しているといってよいだろう。計算の理論や論理は,それ自体が面白いだけではなく,コンピュータと深い関係がある。チューリングの理論は現在のコンピュータの原型であるし,多くのプログラミング言語は,計算の理論を基礎としてつくられている。また,コンピュータを用いた証明支援系の利用が広まりつつある。 この講義では,この二つの不可能性の理論について学ぶ。それを通じて,論理と計算について理解を深める。 |
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Course Goals |
計算不可能な関数、および計算不可能な問題が存在することを理解する。 ゲーデルの不完全性定理の意味することを理解する。 論理と計算について理解を深める |
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Schedule and Contents |
以下のような内容について、それぞれ1~2週かけて講義する。授業はフィードバックを含め全15回行う。 1.可算集合について 2.カントールの対角線論法について 3.Abacus マシンによる計算 4.プログラムによる計算 5.両者の同等性について 6.プログラムの停止性と計算不可能な関数について 7.再帰的関数について 8.再帰的集合と再帰的に枚挙可能な集合について 9.述語論理の復習 10.Peano算術について 11.ゲーデルの不完全性定理 |
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Evaluation Methods and Policy |
学期末に筆記試験を行う(70%)。 授業中に、2,3度レポート課題を出す(30%)。 |
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Course Requirements | 「数理論理学A」と連続して履修することが望ましい。また、プログラミングの経験があることが望ましい。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 一つ一つの概念をおさえながらすすめる。毎回配るプリントを復習すること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | プリントを配布する。 | ||
References, etc. |
計算論入門, 渡辺 治,米崎 直樹, (近代科学社) 不完全性定理, 菊池誠, (共立出版) コンピュータは数学者になれるのか?, 照井一成, (青土社) |