The Chinese Classics II
Numbering Code | U-LAS02 10012 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
---|---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | All students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Mon.2 | |
Instructor name | YAGI TAKESHI (Institute for Research in Humanities Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
漢文を基礎から本格的に学習するための教材として、朝鮮王朝時代に編纂された『龍飛御天歌』を読む。 『龍飛御天歌』は中国・朝鮮における歴代帝王の功績を讃えた頌歌。ハングルの「歌」と漢文の「詩」とから成り、その内容を説明するための「註解」と「音訓」を付す。授業で取り上げるのは主として註解と音訓。朝鮮典籍といってもハングルではなく、純然たる漢文体の著作であるのでご安心いただきたい。 註解の内容は、基本的には有名な司馬光『資治通鑑』のダイジェスト版である。しかしこれには先行する元の胡三省の註、その他を踏まえて独自に小註(音訓)が付されているので、これらの小註についてもなるべく丁寧に読み進めていきたい。 テキストの本文には句読が付されており、要所要所には漢字の声調(四声)を示す記号(圏発)が付されている。さらに小註では漢字の発音(反切)が示されるとともに、読解に際して間違いやすいところ、注意すべきところ、および人名・職官・地理などに関する基本情報が、実に丁寧に説明されている。この小註を通して漢文の基礎、延いては歴史書の読み方についても学んでほしい。 |
|||
Course Goals |
1)高等学校で学んだ漢文訓読の知識を基礎として、我が国の伝統文化を支えてきた漢文の読解能力に磨きをかける。 2)さらに「白文」による学習に取り組み、訓点に頼らずとも漢文の史料が読めるようになる。 3)漢文史料の詳細な読解を通して、中国・朝鮮の躍動感あふれる歴史記述を独力で読み進めることができるようになる。 |
|||
Schedule and Contents |
第1週に『龍飛御天歌』の概略を説明し、第2週以降は講読形式によりテキストの読解を進める。全125章のうち、当面、第13章(朝鮮太祖)から読み進める予定である。前半は講師が講読を主導し、後半は受講生が講読を分担する。進度は受講生の取り組み次第であるが、おおむね1回につきテキスト2葉分(A4打ち出しプリント1ページ分)を予定している。なお、第8週には中間考査(小テスト)を行う。 第1週 『龍飛御天歌』解説 第2週 『龍飛御天歌』講読1 第3週 『龍飛御天歌』講読2 第4週 『龍飛御天歌』講読3 第5週 『龍飛御天歌』講読4 第6週 『龍飛御天歌』講読5 第7週 『龍飛御天歌』講読6 第8週 中間考査/解説と復習 第9週 『龍飛御天歌』講読7 第10週 『龍飛御天歌』講読8 第11週 『龍飛御天歌』講読9 第12週 『龍飛御天歌』講読10 第13週 『龍飛御天歌』講読11 第14週 『龍飛御天歌』講読12 《期末試験》 第16週 フィードバック |
|||
Evaluation Methods and Policy |
(1)75パーセント以上の出席を要求する。 (2)出席要件を満たす者について、中間考査(100点)と期末試験(100点)の合計得点を100点満点に換算して成績評価を行う。 (3)中間考査・期末試験では、講読したテキストの範囲内において、漢文の句法、書き下し、並びに現代語による解釈等について出題する。 |
|||
Course Requirements | 高等学校における漢文の教科の基本的な知識を身に着けていることが望ましい。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 角川書店『新字源』、またはそれと同水準の漢和辞典(書籍版、もしくは電子版)を常に手元において学習すること。また、漢和辞典の附録(特に助字や句法の解説)についても通読しておくこと。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | プリントを配布する(『龍飛御天歌』影印本、およびテキストの打ち出しプリント)。 | ||
References, etc. |
大唐帝国, 宮崎市定, (中央公論新社), ISBN:9784122015463, 授業では直接取り上げないが、関連書籍として推薦する。 漢文の話, 吉川幸次郎, (筑摩書房), ISBN:9784480090270, 授業では直接取り上げないが、関連書籍として推薦する。 漢文入門, 前野直彬, (筑摩書房), ISBN:9784480097095, 授業では直接取り上げないが、関連書籍として推薦する。 |
|||
Related URL | http://www.library.pref.osaka.jp/site/oec/index.html |