Latin A

Numbering Code U-LAS02 20018 LJ37 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name NISHII SYOU (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  ラテン語は古代ローマ世界で使われていた言語である。ここから後のイタリア語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語・ルーマニア語といったロマンス系の諸言語が派生した。

 またラテン文学史において古典期とされる時期に書かれた作品は、古代ローマ世界の後、現代のヨーロッパ諸国に連なる国々が成立していってからも、表現・文章の規範として重んじられ続けてきた。それゆえラテン語を学ぶことは、ロマンス諸語のみならず英語・ドイツ語などの他のヨーロッパの言語や文化をより深く理解することにも繋がる。

 古代ローマ世界でラテン語が最も文化的な高みに達したのは、特に紀元前1世紀から紀元後1世紀にかけてである。この時期にキケロー・カエサル・リーウィウス・ウェルギリウス・ホラーティウス・オウィディウスといった類まれなるラテン語作家たちが輩出された。ラテン語を学ぶにあたっては、こういった作家たちのラテン語表現を文法的に正確に理解できることが重要となる。

 このラテン語A・ラテン語Bでは、1年で一通りラテン語の文法を学び終えて、辞書と文法書を頼りにラテン語文献を独力で読めるようになることを目指す。

Course Goals 前期開講のラテン語Aの到達目標は、ラテン語の名詞変化・形容詞変化、動詞の直説法の変化について理解し、簡単なラテン語の短文ならば読めるようになることである。
Schedule and Contents 教科書『新ラテン文法』を毎回2~3課ずつ進める。
前期では、第32(XXXII)課まで進む。

1 発音/アクセント・直説法現在・第一/第二変化名詞(第1課~第4課)
2 第一/第二変化形容詞・前置詞(第5課~第7課)
3 人称代名詞・未完了過去・第三変化名詞(i幹)(第8課~第10課)
4 未来・指示代名詞(第11課・第12課)
5 第三変化形容詞(i幹)・完了(第13課・第14課)
6 第三変化名詞(黙音幹)・関係代名詞(第15課・第16課)
7 過去完了/未来完了・第三変化名詞(流音/鼻音幹)(第17課・第18課)
8 疑問文・命令法能動・第三変化名詞(擦音幹)(第19課~第21課)
9 受動(現在/未完了過去/未来)・第三変化形容詞(子音幹)(第22課・第23課)
10 副詞・受動(完了系)(第24課・第25課)
11 比較級/最上級・形式受動の動詞(第26課・詞第27課)
12 第四変化名詞・不規則な比較級・命令法受動(第28課~第30課)
13 第五変化名詞・分詞(第31課・第32課)
14 第1課から第32課までのおさらい
15 定期試験
16 フィードバック(定期試験の解答解説・個別に成績告知)

毎回、各課の練習問題のラテン語和訳をしてくること。
このラテン語和訳の前段階として、各課の重要文法事項について簡単な小課題を課す。この小課題は毎回の始めに提出してもらう。

ラテン語の発音は、講師の発音をしっかりと聞き取りつつ、各自で何度か練習しておくこと。ラテン語も語学なので声に出して読めるようにしなければならない。

教科書『新ラテン文法』は、詳細さでは随一であるが、レイアウト面で見づらく、説明が曖昧になっている点がいくつかある。その点を補うものとして、授業では解説の為の資料と、教科書とは別視点での動詞の変化表を配布する。
Evaluation Methods and Policy 毎回提出してもらう小課題と定期試験の合計点で評価する。
小課題の点数は定期試験での失点を補うものとして機能する。
Course Requirements 後期開講のラテン語Bも受講することが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 受講生は毎回、習った課の練習問題のラテン語文を和訳をしてくること。
この際、ラテン語文の個々の単語の文法的情報、すなわち名詞・形容詞ならば性・数・格、動詞ならば法・時称・態・人称/数を、必ず分かるようにしておくこと。
この文法的情報のメモがし易いように、練習問題の各文の行間を大幅にとったワークノート形式の資料を別途配布する(自分でノートにラテン語本文を書き写してもよい)。
Textbooks Textbooks/References 新ラテン文法, 松平千秋・国原吉之助, (東洋出版), ISBN:978-4809643019
References, etc. 改定版 羅和辞典, 水谷智洋, (研究社), ISBN:978-4767490250
教科書『新ラテン文法』は、実際に古典作家たちの文章を読む際にも重宝する文法書となる。これ一冊を何度も読み返し、じっくりと付き合うことが重要になる。

『改訂版 羅和辞典』はできるだけ購入しておくことが望ましい。
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