Seminar of Social Anthropological Research
Numbering Code | U-LAS05 20009 SJ40 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar |
Target Year | All students | Target Student | For all majors |
Language | Japanese | Day/Period | Thu.2 |
Instructor name | Iwatani Ayako (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 人類学のフィールドワークにおける参与観察は、調査者と被調査者相互の認識の変容をともなう行為である。これまでその重要性は指摘されながらも、調査対象の身体感覚や情動についての理論化や、調査者自身の感覚や認識の変容を含んだエスノグラフィ(民族誌)の方法論はいまだに十分とはいえない。本講義では、身体感覚や情動を扱った代表的な民族誌や映像作品を参考にしながら、身体感覚や情動を記述・描写し、理論化する方法について模索する。 | ||
Course Goals |
人間の身体感覚や情動について、参与観察によるデータ収集を経て記述・描写し、理論化するための方法論を習得する。 調査者の感覚や認識の変容を含むエスノグラフィの方法論を考察する。 |
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Schedule and Contents |
1.フィールドワークと人類学者 2.フィールドワークする身体(1) 3.フィールドワークする身体(2) 4.エスノグラフィを書く(1) 5.エスノグラフィを書く(2) 6.ヴィジュアル・メソッドによるエスノグラフィ(1) 7.ヴィジュアル・メソッドによるエスノグラフィ(2) 8.身体感覚の変容を描く(1) 9.身体感覚の変容を描く(2) 10.情動を描く(1) 11.情動を描く(2) 12.自己と世界の揺らぎを描く(1) 13.自己と世界の揺らぎを描く(2) 14.フィールドワークが変えるもの 15.フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 授業への出席が前提となる。平常点(参考文献/民族誌映画の報告…50%、討論への積極的な参加…50%)で評価する。 | ||
Course Requirements | 人類学関連の講義、あるいはフィールドワークを含む講義を履修した経験があるか、本講義と同時に履修していること。 | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業で示される文献を必ず事前に入手し、読んだうえで授業に臨むこと。 | ||
References, etc. |
映像にやどる宗教、宗教をうつす映像, 新井 一寛 、岩谷 彩子、葛西 賢太(編), (せりか書房) 呪術師と私―ドン・ファンの教え, カスタネダ、C. , (二見書房) 精霊と結婚した男―モロッコ人トゥハーミの肖像 , クラパンザーノ、V. , (紀伊國屋書店) 文化を書く, クリフォード、J.、マーカス、G.(編), (紀伊國屋書店) 身体化の人類学―認知・記憶・言語・他者, 菅原和孝, (世界思想社) 『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ, ダマシオ、A.R. , ((ダイヤモンド社) 情動(アフェクトゥス)―生の外側に触れる, 西井凉子・箭内匡, (京都大学学術出版会) 鳥になった少年―カルリ社会における音・神話・象徴, フェルド、S. , (平凡社) 映像人類学(シネ・アンスロポロジー)―人類学の新たな実践へ, 村尾静二、久保正敏、箭内匡(編) , (せりか書房) 文化と真実―社会分析の再構築, ロサルド、R. , ((日本エディタースクール出版部) Ways of Sensing: Understanding the Senses In Society, Howes, D., and Classen, C. , (Routledge) Doing Sensory Ethnography, Pink, S. , (Sage) |